児童書(図書館ではYA小説に分類されていた)だけど、まさかの展開で、ミステリー仕立てにもなっている。3人の子どもたちが主人公。それぞれが家庭に問題を抱えている。ふたりは学校で虐めにも遭っている。傍観者である陸と虐めを相手にしない菜摘。孤高のふたりが出会ったライトはふたりがそれぞれ隠し持っている心の秘密を言い当てる。あり得ないことだ。だからふたりはライトと唯一の友だちになろうとする。
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塩田明彦が原作・脚本・監督を手掛けた新作。これまた奇想天外な話で、こんなのが映画になるのか、と呆れる。だけど、映画はかなり面白い。無茶苦茶だけど、最後まで引き込まれていく。『シック・オブ・マイセルフ』と違ってこちらは、不快ではない。春画の先生に引き込まれていく女性の話。こんな話なのに、なんだか爽快。春画の世界は淫靡なエロではなく、あっけらかんとした性の開放。そこでは人間が人間らしく生きている。だか . . . 本文を読む
この映画の予告編を何度も見て(シネリーブル梅田にばかり行っているからね)気分が悪くなった。なんなんだ、これは、と。『四谷怪談』のお岩さんのような女性が登場する。薬を飲んで顔が崩れてきたようだが、自分で進んで飲んだところが騙されて飲んだお岩さんとは違う。彼女の行為はどこまでもエスカレートしていく。
そんな女性が主人公。承認欲求が異常に高い。盗人アーチスト(あり得ない! 彼は盗品を使って作品を作る、 . . . 本文を読む
ノンフィクションライター菅野久美子によるエッセイ風レポート。読みやすい本だ。だが、重くて暗い。そして僕たちはここから目を背けれない。評論家の上から目線ではなく、そこで暮らす我々と同じ目線から現実と向き合う。いや、最底辺に陥った人たちと寄り添うところから始める。
タイトル通り生きづらさの時代を生きるための指針が示される。彼女の実体験をベースにして、そこから彼女自身もまたそこから立ち上がっていく、そ . . . 本文を読む