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『翼の王国』連載のエッセイ集の最終巻。15年続いたらしい。お疲れさまでした。僕はANAに乗ることはあまりないけど、たまたま乗ったANAの機内誌でこのエッセイを見つけて喜んでしまったことを憶えている。「吉田修一だよ」と。それは旅するスタートにふさわしい気持ちいいエッセイだった。
あれから10年以上経つ。あれはどこに行ったときのことだったのだろう。そんなこと覚えているわけはないけど、あれから文庫本が出るたびに読んでいる。これで終わると思うとなんだか寂しい気分になる。別に吉田修一がいなくなるわけではないけど。
実はまとめて読むと味気ない。あっさり味だから少しずつ読むほうがいい。だいたい連載中は一度の旅で一編しか読めないのだ。もっとじっくり味わうべきなのかもしれないけど、本になるとついついどんどん読んでしまう。今回も3日で読んでしまった。26編だから3年ぶんかぁ。もったいないことをした。