今我が家では「韓国映画週間」をしている。12本レンタルしてきた。見逃していたこの10年ほどの韓国映画を一気にかっさらうという企画だ。めぼしい映画はほとんど劇場で見ているし、そうじゃなくてもすでにDVDで見ているからそれほど面白そうな映画は残ってなかったけどそんな中からチョイスした。(というか、勝手にしているだけだけど)
まず、秀吉による朝鮮侵略を描く2本の戦争映画を見る。どちらも力に入った凄い迫力の超大作なのだけど、それほど面白くはない。残念だ。つまらない理由は日本人を悪者に描いているからでは、当然ない。そんなことはどうでもいいし、問題はそこではない。これだけの大作映画なのに、どちらも派手な見せ場ばかりで、肝心のお話がつまらないからだ。
特に後者。1時間50分の上映時間の半分以上がタイトル通りの海上決戦の模様を延々と見せるスペクタクル映画なのだけど、それが長すぎ。しかも、あの状態で勝てるはずはない。神風でも吹かない限りは。いくらバカな日本人でもあれはないだろう。そんなふうに思わせるような展開しか作れなかった台本のお粗末さ。
もう1本も同じで、台本がつまらない。せっかくの設定である「バカ殿と野武士たち」という図式をもっときちんと描く込むべきだ。切り込み方が浅いから中途半端になったのだ。代立軍というアイデアと若くして王になった男の話というふたつのかけ合わせでどういう化学反応を起こせるか、というのが見せ所なのだけど、どちらも不完全燃焼。こんなことならどちらかに絞り込んだほうがよかったかもしれない。