引き籠ったまま出て来ないあっちゃんを巡るお話。両親、担任、教頭、クラスメート、さらにはいかがわしい占い師までが入り乱れて彼の部屋の前にやって来て入れ替わり立ち代り、説得を繰り広げていく。だが、彼は返事もしないし、もちろん姿を現すことはない。ドアに向かって虚しい説得と、言い争いを繰り広げていく。
ラストになっても彼は出て来ない。クラスメートの女の子がドアに手をかけるとすっと空く。彼女は部屋の中に入っていく。誰も今までドアを開けようとすらしなかったのか、と思わされる。
彼は一体何故、出てこないのか。部屋の中で何をしているのか。部屋に入った彼女はそこで何を見たのか。一切語られることはない。クラスメートの女の子は実は2回部屋に入っている。芝居の中盤にも1度入っているのだ。だが、そこでも何も語られない。
親たちは醜い争いを繰り広げる。責任回避を図るばかりだ。誰も彼の事なんか真剣に考えていない。もちろん親たちは心配している。心配という意味では担任の先生も、何から何までマニュアルで解決しようとする教頭先生ですら、心配はしている。(まぁ、彼の場合は誰の心配やら、よくわからんが)あぁ、これはあかんわ、と思わせる。この芝居がここからナンセンスな風刺劇へとストーリーをエスカレートさせていくと面白いのだが、作り方が真面目すぎて、ここに書いた次元で止まってしまって、芝居はこれ以上、イメージを押し広げていかない。
90分というコンパクトな長さはいいし、ラストまで姿を表わさない本来の主人公あっちゃんの不在がもっと不気味に迫ってきたなら、これは凄い芝居になったのかもしれない。ドアの向こうがあまりに象徴的にしすぎたため、反対に想像力が膨らまないのが惜しい。タイトルの示す「5分」とは何なのか、そして、一体何を待ってくれるのか。誰が待ってくれるのか。そこが、もう少し明確になったほうがいい気がするのだが。
ラストになっても彼は出て来ない。クラスメートの女の子がドアに手をかけるとすっと空く。彼女は部屋の中に入っていく。誰も今までドアを開けようとすらしなかったのか、と思わされる。
彼は一体何故、出てこないのか。部屋の中で何をしているのか。部屋に入った彼女はそこで何を見たのか。一切語られることはない。クラスメートの女の子は実は2回部屋に入っている。芝居の中盤にも1度入っているのだ。だが、そこでも何も語られない。
親たちは醜い争いを繰り広げる。責任回避を図るばかりだ。誰も彼の事なんか真剣に考えていない。もちろん親たちは心配している。心配という意味では担任の先生も、何から何までマニュアルで解決しようとする教頭先生ですら、心配はしている。(まぁ、彼の場合は誰の心配やら、よくわからんが)あぁ、これはあかんわ、と思わせる。この芝居がここからナンセンスな風刺劇へとストーリーをエスカレートさせていくと面白いのだが、作り方が真面目すぎて、ここに書いた次元で止まってしまって、芝居はこれ以上、イメージを押し広げていかない。
90分というコンパクトな長さはいいし、ラストまで姿を表わさない本来の主人公あっちゃんの不在がもっと不気味に迫ってきたなら、これは凄い芝居になったのかもしれない。ドアの向こうがあまりに象徴的にしすぎたため、反対に想像力が膨らまないのが惜しい。タイトルの示す「5分」とは何なのか、そして、一体何を待ってくれるのか。誰が待ってくれるのか。そこが、もう少し明確になったほうがいい気がするのだが。
また、ブログにコメントまでいただいて、感謝感激です。
公演直後からブログに気付いていたんですが、コメントを
いれていいものかどうか悩んでました。(言い訳になりそうで)
また、春演の後夜祭も、法事のため参加できず、直接感想を聞けなかったのがとても残念です。
ブログに書いていただいていたラストの部分なんですが、
上演稿の2稿前までは以下の感じでした。
安直すぎる!という批判が聞こえてきそうで、改稿したん
ですが・・・戯曲って難しいです。(=面白いです。書き上げる
までは苦しみですが・・・)
萌、ドアの前に進む。ドアに手を掛ける。ドア開く。
萌 「ほら、簡単に開くじゃない。ドアを閉めているのは敦 夫じゃない。あんたたちよ。
閉じこもってるのは、あんた達よ。そんなことも判らな いなんて、ホント、あんた達って最っ低。
最低のバカ。」
狂ったように笑い出す萌。ドア閉まる。うなだれる他の大人
達。萌の笑い声が高まっていく中、暗転していく。
暗転したところで、
萌の声 「閉じこもってるのは・・・・誰?」
ブログ、楽しみにしています。これからも頑張ってください。