決して上手い芝居ではない。と、いうか下手である。でも、この芝居を作りたいという作者(作、演出は高木啓介さん)の気持ちはしっかり伝わってくる。この作品を通して見せたかったものがある。それを全力で伝えようとする。相変わらず(昨年彼らの芝居を初めて見たのだが、長いし、しつこいしたまらなかった)くどいシーンも多いし、説明過多だし、段取りは悪い。見せ方も拙い。見なくてもわかるシーンとか、あまりにわかりきった展開とかは省略したらいいのに、順を追ってはしょらずに見せる。そんな生真面目さは生き方としては悪くはないが、芝居としてはまどろっこしい。少しイライラする。高木さんの真面目さ、誠実さなのだろうから、しかたないとは思うのだが。
なぜ、母親がこの星(地球)を去らなくてはならなかったのか。父と母の恋の物語とか、そのへんはきちんとストーリーの中に挟み込まなくてはならないはずなのに、スルーしているのはなぜだろうか。そのくせ研究室の話とか、人間関係の説明、さらには25年ぶりに地球に帰ってきた母親のヒロインに対する接触(それは禁じられているのだが)とかはしつこく描く。5歳の知能になってしまった大学生と両親の話も少し見せれば充分なのに、バカ丁寧だ。タメの部分も長すぎる。もっとさらりと見せた方が感動的に伝わるのに、抑えれない。ベタベタにしてしまう。話自体がベタなのに、見せ方までベタでは観客はしらけてしまう。淡白な見せ方で充分伝わると思うが、それができない。
ただし宇宙人3人組についてはかなり笑えるし、上手い。彼らはもともとは感情を持たないのだが、地球人を観察していくうちに、様々なことを学習して人間ぽっくなるという(これもベタな話なのだが)部分は楽しい。
地道な努力がなかなか実を結ばないのは現状だが、自分たちの芝居をきちんと届けるために少しずつ改良し、いいものを作ろうとする。その姿勢は素敵だと思う。
なぜ、母親がこの星(地球)を去らなくてはならなかったのか。父と母の恋の物語とか、そのへんはきちんとストーリーの中に挟み込まなくてはならないはずなのに、スルーしているのはなぜだろうか。そのくせ研究室の話とか、人間関係の説明、さらには25年ぶりに地球に帰ってきた母親のヒロインに対する接触(それは禁じられているのだが)とかはしつこく描く。5歳の知能になってしまった大学生と両親の話も少し見せれば充分なのに、バカ丁寧だ。タメの部分も長すぎる。もっとさらりと見せた方が感動的に伝わるのに、抑えれない。ベタベタにしてしまう。話自体がベタなのに、見せ方までベタでは観客はしらけてしまう。淡白な見せ方で充分伝わると思うが、それができない。
ただし宇宙人3人組についてはかなり笑えるし、上手い。彼らはもともとは感情を持たないのだが、地球人を観察していくうちに、様々なことを学習して人間ぽっくなるという(これもベタな話なのだが)部分は楽しい。
地道な努力がなかなか実を結ばないのは現状だが、自分たちの芝居をきちんと届けるために少しずつ改良し、いいものを作ろうとする。その姿勢は素敵だと思う。