あうん堂の新作を、たたの兄と妹のハートウォーミングとして読み取ってしまったのは、作者の杉山晴佳さんにとって不本意なことかもしれない。
しかし、あの作品で不在の両親をあの程度に描いてしまったことが納得いかない。更に、ラストの兄が現実に立ち向かっていこうとする決意を示すシーンに対しても、そこに強い意志を感じられなかった以上、これを団塊ジュニアの物語として読むことは、ぼくには不可能だった。
なぜ両親は突然いなくなったのか。二人の能天気な失踪の意味、それを兄妹がどう受け止め、どこに向かっていこうとするのか。ドラマ全体にあと少しアクセントとしてそういう毒をばら撒いてくれなくては、ぼくは流してみてしまう。後見人の 父の友人の描写もコメディリリーフとしてしかなっていないのが辛い。
作品全体のバランスがあまりにも小さくまとまり、破綻がなさ過ぎるのである。この作品に対して、ぼくが前回のような文章を書いたのは以上のような理由からである。
しかし、あの作品で不在の両親をあの程度に描いてしまったことが納得いかない。更に、ラストの兄が現実に立ち向かっていこうとする決意を示すシーンに対しても、そこに強い意志を感じられなかった以上、これを団塊ジュニアの物語として読むことは、ぼくには不可能だった。
なぜ両親は突然いなくなったのか。二人の能天気な失踪の意味、それを兄妹がどう受け止め、どこに向かっていこうとするのか。ドラマ全体にあと少しアクセントとしてそういう毒をばら撒いてくれなくては、ぼくは流してみてしまう。後見人の 父の友人の描写もコメディリリーフとしてしかなっていないのが辛い。
作品全体のバランスがあまりにも小さくまとまり、破綻がなさ過ぎるのである。この作品に対して、ぼくが前回のような文章を書いたのは以上のような理由からである。