とてもすっきりした構造の作品になっている。浦部さんの中で何かが吹っ切れたような心地よさがある。
2時間2部構成のテント芝居はお約束のスペクタクルを盛り込みながら少年の自分探しの旅を丁寧に見せてくれる。
神社で迷子になった少年が未来という名の少女に導かれ、井戸の底へと旅する。お供に二人の正義のヒーロー(本郷猛と一文字隼人)を従えて。5人の巫女と宮司に立ち向かい、さらにその先にいる謎の男と戦う。
もちろんあまりそういうストーリーには深い意味はない。ただ漠然とした不安とその先に向かって進んでいこうとする思いがしっかり根底にあり、それだけが伝わったらよい。あとはテント芝居というお祭りを楽しめばよいのだ。
ただ惜しむらくは、この芝居がなぜ今公演されなければならないのかという同時代性を持たないことにある。普遍的な物語を見せたかったのだと言われたら、返す言葉はないが。心地よいけれども、作品自体がはらみ持つ痛みが伝わりきらないのも残念である。
2時間2部構成のテント芝居はお約束のスペクタクルを盛り込みながら少年の自分探しの旅を丁寧に見せてくれる。
神社で迷子になった少年が未来という名の少女に導かれ、井戸の底へと旅する。お供に二人の正義のヒーロー(本郷猛と一文字隼人)を従えて。5人の巫女と宮司に立ち向かい、さらにその先にいる謎の男と戦う。
もちろんあまりそういうストーリーには深い意味はない。ただ漠然とした不安とその先に向かって進んでいこうとする思いがしっかり根底にあり、それだけが伝わったらよい。あとはテント芝居というお祭りを楽しめばよいのだ。
ただ惜しむらくは、この芝居がなぜ今公演されなければならないのかという同時代性を持たないことにある。普遍的な物語を見せたかったのだと言われたら、返す言葉はないが。心地よいけれども、作品自体がはらみ持つ痛みが伝わりきらないのも残念である。