クリスティーナ・アギレラを主演に迎えたミュージカル。昔、僕が高校生だった時、初めて書いた長編小説のタイトルが『廃園のバーレスク』という。広瀬としては自信の300枚に及ぶ渾身の大作である。当時はこれで作家デビューを狙ったのだが、あえなく失敗する。夢を実現させるためには、この映画の主人公のように積極的にアプローチしなくてはならない。自分から仕掛けて行かなくては無理だ。チャンスは待っていてもなかなかやってはこない。なのに、広瀬はせっかく書いた小説をコンクールに出す、とかすらせず、今もどこかに眠らせている。才能がなくては成功しないが、たとえ才能があっても芽が出ない人もたくさんある。果敢に何度もチャレンジし、自分をアピールすることなくして成功はない。人の何倍もの努力も必要だろう。そう考えると、当時の僕はダメだったなぁ、と思う。挑戦すらしないのだから。まぁ、才能がないから仕方ないが。『廃園のバーレスク』は多分に太宰治の『人間失格』の影響を受けた小説で、もし今読んだなら恥ずかしくて死んでしまうことだろう。だから、封印してある。
この映画とはまるで関係のない話ばかり書いているが、この映画を見ながらそんな自分がまだ子供だった頃のことを思い出していた。将来に対する漠然とした不安と、(ほんの少しの)夢や希望を抱いていたあの頃。当然のことだが、不安の方が大きかった。自分はちゃんと人並みに生きていけのるか、と毎日思っていた。作家になるという夢なんかよりも人並みに生きるということのほうが、切実だったかもしれない。
この映画の主人公はこの店で成功する。バーレスクのスターになる。(やがてはここから出てもっと凄いスターになるのかもしれない。まぁ、それはまた別のお話だが)シェール演じるこの店のオーナーはなんとかしてここを潰すことなく、取りあえずは店を守る。この映画はスケールの大きな話ではない。ハリウッドでそれなりに有名なショーパブの話でしかない。だが、彼女たちがここで夢を見て、必死に生きている姿はとても感動的だ。小さな映画だが悪くはない映画だった、と思う。
この映画とはまるで関係のない話ばかり書いているが、この映画を見ながらそんな自分がまだ子供だった頃のことを思い出していた。将来に対する漠然とした不安と、(ほんの少しの)夢や希望を抱いていたあの頃。当然のことだが、不安の方が大きかった。自分はちゃんと人並みに生きていけのるか、と毎日思っていた。作家になるという夢なんかよりも人並みに生きるということのほうが、切実だったかもしれない。
この映画の主人公はこの店で成功する。バーレスクのスターになる。(やがてはここから出てもっと凄いスターになるのかもしれない。まぁ、それはまた別のお話だが)シェール演じるこの店のオーナーはなんとかしてここを潰すことなく、取りあえずは店を守る。この映画はスケールの大きな話ではない。ハリウッドでそれなりに有名なショーパブの話でしかない。だが、彼女たちがここで夢を見て、必死に生きている姿はとても感動的だ。小さな映画だが悪くはない映画だった、と思う。