『SAW』のスティーブン・ワン監督の新作。今回は本格的にホラーに挑んだ。今時ホラー映画なんかちょっと名の売れた監督ならやらない。なのに、彼は果敢にも正統派ホラー映画に挑戦した。その心意気を買って、劇場に行く。
そのへんの中途半端なB級映画とは一線を画すようなあっと驚く仕掛けを施した画期的な映画を期待した。卓越したアイデアとそれをいかに大切にしながらドラマの中に生かすことが可能なのか、そこがホラー映画の成否を占うポイントとなる。今時ホラーをするなんてかなりハードルが高い。もう、作られきった感がある。さぁ、どうする!
最初はオーソドックスな展開だ。ゴーストハウスもの。引っ越した家には「何か」がいる。屋根裏で、子供がケガをする。翌日から昏睡状態になる。ここから話は動き出す。幽体離脱した息子の魂を、父親が助けるという話だ。
特別な仕掛けはない。新しいことはやはり難しいようだ。と、いうか、最初からそんな方向で映画を作ろうとはしていない。「やり尽くされたジャンル映画を自分がやればどうなるか」への挑戦なのだ。だから、最初から新機軸なんて、彼はそんなものを望まなかったようだ。最後まで、オーソドックスを貫く。だが、悪魔払いをエクソシストではなく、ゴーストバスターズに任せるというのは、ちょっとお茶目だ。シリアスだったのに、あの2人組(なぜか、3人ではないのは、『ゴースト NYの幻』のパターンで、霊が見えるおばさんも登場するからだ)にはちょっと笑わせられる。
なんでもないやり方なのだが、いきなり見せて脅かすという姑息な手を何度も使う。だが、タイミングが絶妙なので、そのたびに何度もびっくりさせられた。「キャぁ!」という女の子の叫び声(観客の、です!)はリアクションの定番なのだが、久々にそれを映画館で聞いたのも楽しかった。音で怖がらせる。音響設備がしっかりした今時のシネコンを当て込んで作られてある。そういう意味では一種のアトラクションムービーだ。だが、ただのこけおどしではない。しっかりお話で見せようと努力している。
話自体には、なんの新鮮さもない。使い古されたものばかりだ。だが、こんなふうにちゃんとそれをされると、確かに怖いし、見ていて楽しいことも事実である。期待したほどではなかったが、悪くはない。
そのへんの中途半端なB級映画とは一線を画すようなあっと驚く仕掛けを施した画期的な映画を期待した。卓越したアイデアとそれをいかに大切にしながらドラマの中に生かすことが可能なのか、そこがホラー映画の成否を占うポイントとなる。今時ホラーをするなんてかなりハードルが高い。もう、作られきった感がある。さぁ、どうする!
最初はオーソドックスな展開だ。ゴーストハウスもの。引っ越した家には「何か」がいる。屋根裏で、子供がケガをする。翌日から昏睡状態になる。ここから話は動き出す。幽体離脱した息子の魂を、父親が助けるという話だ。
特別な仕掛けはない。新しいことはやはり難しいようだ。と、いうか、最初からそんな方向で映画を作ろうとはしていない。「やり尽くされたジャンル映画を自分がやればどうなるか」への挑戦なのだ。だから、最初から新機軸なんて、彼はそんなものを望まなかったようだ。最後まで、オーソドックスを貫く。だが、悪魔払いをエクソシストではなく、ゴーストバスターズに任せるというのは、ちょっとお茶目だ。シリアスだったのに、あの2人組(なぜか、3人ではないのは、『ゴースト NYの幻』のパターンで、霊が見えるおばさんも登場するからだ)にはちょっと笑わせられる。
なんでもないやり方なのだが、いきなり見せて脅かすという姑息な手を何度も使う。だが、タイミングが絶妙なので、そのたびに何度もびっくりさせられた。「キャぁ!」という女の子の叫び声(観客の、です!)はリアクションの定番なのだが、久々にそれを映画館で聞いたのも楽しかった。音で怖がらせる。音響設備がしっかりした今時のシネコンを当て込んで作られてある。そういう意味では一種のアトラクションムービーだ。だが、ただのこけおどしではない。しっかりお話で見せようと努力している。
話自体には、なんの新鮮さもない。使い古されたものばかりだ。だが、こんなふうにちゃんとそれをされると、確かに怖いし、見ていて楽しいことも事実である。期待したほどではなかったが、悪くはない。