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映画・演劇のレビュー

劇団KY『センチメンタル・ゾンビ』

2011-01-16 20:53:47 | 映画
 なかなかいいセンスのタイトルだと思った。チラシのイラストもかわいいし。でも、チラシに書かれてあるこの公演の内容にはかなり不安が。見た作品は心配した通りのものだった。

 なんと、2時間20分に及ぶショーである。僕はこれを芝居とは呼ばない。漫才あり、短い芝居があり、(あっ、芝居って言ってしまった!)大喜利があって、コントを挟んで、最後に1時間くらいの少し長めの芝居もある。芝居は一応、お笑いと、人情ものだ。まるで吉本新喜劇でも見に行っているみたいな感じだ。要するにこれはただのバラエティ・ショーである。

 彼らは精一杯に頑張ってはいる。その姿は好ましいし、微笑ましい、とは思う。しかし、これはあまりに拙くて、話も先が見え見えだし、正直言ってかなり退屈な時間だった。やりたいことは全部詰め込みました、って感じなのだが、本当にやりたいことが何なのかが見えてこない。これではお芝居ごっこの域を1歩も出ていないのではないか。

 自分たちはこれで楽しいのかもしれないが、観客を楽しませることも必要ではないか。これを見てよかった、と観客が言えるような、そんな舞台を作ってもらいたい。人に見せるというのは、そういうことだと思うから。

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