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映画・演劇のレビュー

『アベンジャーズ』

2012-08-16 08:28:57 | 映画
 何がなんでも一刻も早く見るしかないだろう。『アベンジャーズ』である。娯楽映画には本当はあまり興味ないけど、最近は難しい映画はパスして、娯楽に徹している気もする。まぁ、何でもいい。死ぬほど忙しいから、いつも疲れている。だから、その隙間を縫って見る映画はこういう映画になる。空き時間でも見やすい映画だ。本当に見たい映画は見に行けない。時間がないからだ。大林宣彦監督の『この空の花』が一番見たいのだが、見るのは困難を極める。仕方ないことだ。

 とは言え、『アベンジャーズ』である! 見るしかない。封切りはこの金曜日17日からなのだが、14日から先行公開している。というか、その前の土日も上映していた。これって、何なのだ。最近このパターンが多い。なんか先に見たいという気分を煽る映画会社の戦略にまんまと乗せられて、ちゃっかりロードショー前に見て特別気分を味わう。でも、こんなの特別でも何でもないことは、一目瞭然だ。アホな話である。でも、少しうれしいのも事実だ。

 映画は、期待通りの凄まじさだ。ものすごくテンポがいい。しかも観客の期待を裏切らない展開だ。娯楽映画の王道を行く。なかなかひとつにならないヒーローたち。彼らの内紛。敵の陰謀にまんまと嵌る。迫りくる危機。絶体絶命のピンチ。でも、大丈夫。最強の戦士たちはちゃんと集結する。凄まじい破壊と殺戮。でも、大丈夫。ド派手にやってもこれは映画だし、みんなやれ! もっと、やれ! と楽しんで見る。ポップコーンは必須のアイエム。コーラを飲んで、食べて、こぼして、どんちゃん騒ぎして見る。途中ちょっと中だるみもするけど、大丈夫。2時間24分もあるのだ、緊張が持続したら、疲れるし。

 いきなりホークアイが敵に洗脳され悪の手先になってしまい、ドキドキのスタート。かなり待たせれてようやく登場したアイアンマンと、ソーの対決シーンとか、要塞のようなでっかい船(これは味方の本部ね)が、潜水艦になるかと見せかけて空を飛ぶとかいうシーンとか、キャプテンアメリカが眠りから目覚めたり、ハルクを勧誘に行ったり、あのシーンもこのシーンも楽しい場面のオンパレード。最初から最後まで、お楽しみ満載。延々と続くクライマックスもやり過ぎだろ、と思いつつも、終わるとあっけなかったよ、と思う。ヒーローたちの会話も楽しいし。

 お楽しみのエンドロールの後の、最後の最後のシーン。なんか最高だよ、あれって。あの何も起こらない長いシーンを見ながらクスクス笑いが止まらない。とりあえず今は何も言わない。見れば分かる。「日本よ、これが映画だ。」と宣伝も言ってる。見ろ!

 PS 当たり前の話なのだが、『ダークナイト ライジング』とは較べない。趣味の問題だし。でも、あれはやはり、歴史的傑作。これは、ただのポップコーンムービー。天と地ほどの差がある。

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