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映画・演劇のレビュー

『無頼漢 渇いた罪』

2020-05-04 11:22:30 | 映画

韓国映画12本立が終了した。その最後の1本がこの作品だ。12本選ぶ基準は、当然見ていない映画で、その中から、バラエティに富んだ選出を心掛けた。2010年代の映画を中心にした。今回はこの10年の韓国映画のおさらいを目指した。

すでに感想を簡単に書いた5本以外は、僕には残念な作品ばかりだ。特に恋愛もの代表として選んだ2作品。(恋愛映画のめぼしいものをほとんど見終えているから仕方ないことだろうけど、)ちょっとした冒険をしたつもりだったのに、残念だった。でも、すでに書いた『悲しみよりもっと悲しい物語』が期待以上だったので、まぁ納得か。

さて、本作だが、スタイリッシュでそれはそれで悪くはないのだが、少しカッコつけすぎ。とても無口な映画である。何が描かれてあるのか、なかなかわからないくらいに。アート映画のタッチで「刑事もの」とも「ラブストーリー」とも言い難い。でも、お話はそのふたつのジャンルでしかない。ベタな映画は見たくないけど、ここまで中身のない映画もなんだかなぁ、と思う。なぜ彼が、この年上で、生活に疲れた女に惹かれるのか。その一番大事な部分をムードだけで流してしまうのはよくない。華やかな都会ではなく、ソウルの周辺部か、そのうらぶれた街並みを舞台にしたロケーションは素晴らしいのだが。

 


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