習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『紀元前1万年』

2008-12-13 19:11:56 | 映画
 劇場公開から半年近くたったが、ようやくちゃんと大スクリーンで見た。こういうイベント映画はDVDではなく劇場で見なくてはいけない、とは思うが、わざわざ劇場で見るほどのものとは思えないから、お金を出して見たいとは思わない。と、いうことでサンケイ名画鑑賞会で森之宮青少年会館にて鑑賞。

 スクリーンは確かに大きいが、音響がモノラルでしょぼい音なので、このこけおどし映画には似合わない。映画がただの張りぼてなのが、あからさまにされる。まぁ、映画館の大スクリーンですさまじい大音響ドルビーステレオで見たとしても、これでは同じことだろうが。

 どうしてこういうアホな映画を大予算を組んで作るのだろうか。まぁ、見るほうもアホだが、作るほうはもっとアホだと思う。いまさらこういうスペクタクルはないと思う。時代錯誤も甚だしい。予告編を見たとき、これはないぜ、と思ったが、それでも最新特撮技術を駆使したすさまじい迫力で原始人たちの世界を描いたなら、それなりに新鮮な驚きがあるかもしれない、とも思ったが。

 まぁローランド・エメリッヒ監督作品なので、何があってもつまらないと確信を持って見たのだが、それにしても予想を遥かに上回る酷さだ。何が面白くてこんな代物を作ったのだろうか。見当も付かない。

 オープニングのマンモス生け捕り作戦のシーンは確かに凄い。だが、予告編で散々見せられていたから、「あぁ、あの場面ね、」って感じ。その後続く延々と長い追跡劇に退屈指数マックス。さらわれた女を助けるため盗賊を追いかけるのだが、ただひたすら歩いていくばかり、なんも話に仕掛けがない。だるい。このへんは目を見張るような見せ場も何もない。単調。

 最後のクライマックスはたしかに凄い。よくもまぁ、あんなスペクタクルを作ったものだ、と感心はする。ピラミッドとか、なんかわけがわからない凄さだ。だが、それだけだ。映画としての高揚はない。ストーリーが詰まらなさ過ぎて、このシーンまで来たときには、「あぁ、ようやく終わってくれるんだ、」と思う始末。死んだ女がよみがえって八ッピーエンドなのだが、そんあいいかげんがあっていいのか?まぁ、この映画なら何があっても許されるが。

 この前見た『クローバーフィールド』も大概な代物だったが、この大味な映画の比ではない。昔ならこういうものも許されたろうが、この21世紀に「これはあかんやろ、」と思う。ロードショー時に見なくてよかった、と思う。

 この世界にはまだまだわけが解らないものがある。時にはそんなものに触れることで世界の広さを実感するのも悪くはないことだ。そんなふうに納得する。

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