札幌から来た劇団Introの芝居は、どこの劇団にも似ていない。だからといって特別なことをしているわけではない。いたって「ふつう」の芝居だ。だが、ここでいう「ふつう」というのが彼女たちの(というか、作、演出を手掛けるイトウワカナさんの、というべきか)「特別」なのかもしれない。
家庭劇である。家族は父と母、おばあちゃんと二人の息子、上の息子の嫁、という6人。どこにでもありそうで、今はないような家族構成。これってスケールダウンしたサザエさん一家ではないか。そんな6人と、たま、ならぬコッコ(もちろん、ニワトリ)の6人と1匹が船に乗って旅をする。(ね、なんか変でしょ)
故郷のダムの決壊から逃れ、海を目指して旅立つ一家。彼らを襲う苦難の連続。とか、いいつつも、これはアドベンチャーもの、ではなく、どこにでもある家族のお話。そういうスタンスが、不思議なのだ。プロジェクターを使う象徴的な映像(というか、模様)を多用してのパフォーマンス。同じお話の繰り返し。だいたい、大枠となるお話自体が象徴的だし。
80分のお芝居はあっという間の出来事だ。三角の不安定な板(斜めになってるからね)でしかない狭い空間に6人がぎゅうぎゅう詰めになり、(もちろん、そこが彼らの船、ブルーマウンテン号だ)身を寄せ合う。
家族ってなんだろう、というよくあるテーマをイトウさんはこんなにも新鮮に提示する。見せ方が「ありきたり」を新鮮にし、ありきたりの中に見たこともないような事実を発見する。これは「今更新しい家族の在り方とかないし」というイトウさんのつぶやきが聞こえてくるような芝居だ。
家庭劇である。家族は父と母、おばあちゃんと二人の息子、上の息子の嫁、という6人。どこにでもありそうで、今はないような家族構成。これってスケールダウンしたサザエさん一家ではないか。そんな6人と、たま、ならぬコッコ(もちろん、ニワトリ)の6人と1匹が船に乗って旅をする。(ね、なんか変でしょ)
故郷のダムの決壊から逃れ、海を目指して旅立つ一家。彼らを襲う苦難の連続。とか、いいつつも、これはアドベンチャーもの、ではなく、どこにでもある家族のお話。そういうスタンスが、不思議なのだ。プロジェクターを使う象徴的な映像(というか、模様)を多用してのパフォーマンス。同じお話の繰り返し。だいたい、大枠となるお話自体が象徴的だし。
80分のお芝居はあっという間の出来事だ。三角の不安定な板(斜めになってるからね)でしかない狭い空間に6人がぎゅうぎゅう詰めになり、(もちろん、そこが彼らの船、ブルーマウンテン号だ)身を寄せ合う。
家族ってなんだろう、というよくあるテーマをイトウさんはこんなにも新鮮に提示する。見せ方が「ありきたり」を新鮮にし、ありきたりの中に見たこともないような事実を発見する。これは「今更新しい家族の在り方とかないし」というイトウさんのつぶやきが聞こえてくるような芝居だ。