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還暦女子が主人公みたいで、村山由佳が激推しらしいから、なんとなく読むことにした。還暦過ぎの男子としてはいささか気になったので。
ただこのタイトルはそそられない。それどころか恥ずかしい。還暦赤パン(パンって、🍞ではなく、パンツ)っていう発想にはついていけない。まぁ軽い読み物だろうから、暇つぶしを兼ねて読む。つまらないなら途中で止めればいい。(まぁ読み出したら、辞めれないけど)
短編連作で還暦母の話だけではなく、ふたりの娘を含む3人の話だ。1話は母、2話は姉、3話は妹という感じで、8話からなる。同居している彼女の夫も時々登場するけど、最悪のわがまま男で家族全員相手にはしていない。そんな4人家族の日々を笑いで描くハートウォーミング。
確かに還暦からの人生をいかに生きるか、というお話にはなっているけど、いささか肩透かしを食らった気分だ。3人を描くことでお話が拡散されてしまい、母のドラマが薄まってしまう。還暦前に作家デビューしたけど、第二作が書けないで悶々とする日々。このまま一発屋で終わってしまうのか。彼女の憂鬱と幸せを絶妙なバランスで描けたらならよかったのだが、少し残念な仕上がりになった。