こういう青春映画はいつの時代にも作られる。高校を舞台にしたこれと同じような恋愛映画は多々ある。その時々のアイドルたちを主人公にして少女マンガを原作にして胸キュンを量産。たわいない映画も山盛りあるが、なかには凄い映画もあるからバカにはできない。
これもまたそんな1本。(たわいない方だが)何の仕掛けもなく、ありきたりのお話。原作は少女マンガではなくジュニア小説みたいだ。イケメン男子に片想いする女子っていうパターン。親友になりすまして彼と交換日記を書く。今時交換日記って! かなりレベルは低い映画だが、不快ではない。桜田ひよりがかわいいから。相手役の高橋文哉は悪くないけど設定があまりにバカバカしくて乗れない。必要以上のボディタッチは今の時代ではNGだろう。頭を撫でるのも気持ち悪いが、鼻をつまむなんてあり得ない。あの行為をOKにするのは至難の業である。
三人組の女子たちの設定もリアルじゃない。ウソくさい。リアリティはなくてもせめて納得する映画を作って欲しい。甘い夢の話でいいか、と思うし、これはそういう映画。でも心地よい夢を見せて欲しい。これではウソ映画だ。
エピローグに大人になったふたりの時間が描かれる。もちろんふたりとも大人の役のほうが納得するのは実年齢に近いから無理がない。このラストは悪くない。