見てよかった。若手の芝居でこんなにも刺激的な作品を見れるのって、なんだか久しぶりだ。最近はどうしてもベテランの芝居ばかり見てしまい、冒険をなかなかしなくなっているけど(毎週それだけでスケジュール表はいっぱいになるからだ)たまに見た新しい劇団にがっかりするより、少ない時間だから、ずっと見ている信用できる劇団をどうしても優先させてしまう。それってとても保守的で、つまらないことだが、忙しいから仕方ない。昔みたいに時間がたくさんあったなら、なんでも出来るのになぁ、なんて年寄りくさい愚痴をこぼしてしまう。そんなこんなで、チラシに魅かれて、見たのだが、前半はかなりドキドキした。後半、いつまでも続く繰り返しが、だんだんひつこいと思うようになったのが残念だが、こんなとんがったスタイルも、嫌じゃない。
深夜の高速道路を走る一台の車が舞台だ。本州から九州に向かう。山口を通過。真っ暗な夜の高速を走らせる。姉は運転を変わってくれない。弟はしゃべる。どうでもいいような思い出話の数々。二人は自分たちを振り返る。しかし、思い出の中の自分たちは様々な顔を見せる。本当の自分はどこにあるのか。曖昧な記憶。今の自分とは違う自分。猿が進化して人間になるように、今の自分たちも進化の過程にあるのか。それを成長と呼ぶのか、進化と呼ぶのか。人は猿から長い時間をかけて進化した。その進化の過程で何を得て何が変わったのか。同じようにこの姉と弟がここまで生きてきて、何を得て、何が変わったか。
6人の男女が、同時にこの男女を演じる。思い出の中の自分たちや、友人との関わり、様々な出来事。それらが何度も繰り返し、いくつものパターンで演じられていく。微妙に変わっているような、まるで同じような、そんなこんなのいくとかの風景がいったい何度繰り返されたか。まるで先には進まないお話にだんだん退屈してくる。80分という上演時間はたぶんこの内容ならぎりぎりだろう。
おもしろいのだが、だからどうした? と言いたくなる。この特異なスタイルからはみ出す作品の持つ力が感じられないのが惜しい。一瞬の時間と永遠とも思える時間。その2つをあらゆる角度からくりかえす。その先には何が見えるのか。そこまでを見せてもらいたい。
深夜の高速道路を走る一台の車が舞台だ。本州から九州に向かう。山口を通過。真っ暗な夜の高速を走らせる。姉は運転を変わってくれない。弟はしゃべる。どうでもいいような思い出話の数々。二人は自分たちを振り返る。しかし、思い出の中の自分たちは様々な顔を見せる。本当の自分はどこにあるのか。曖昧な記憶。今の自分とは違う自分。猿が進化して人間になるように、今の自分たちも進化の過程にあるのか。それを成長と呼ぶのか、進化と呼ぶのか。人は猿から長い時間をかけて進化した。その進化の過程で何を得て何が変わったのか。同じようにこの姉と弟がここまで生きてきて、何を得て、何が変わったか。
6人の男女が、同時にこの男女を演じる。思い出の中の自分たちや、友人との関わり、様々な出来事。それらが何度も繰り返し、いくつものパターンで演じられていく。微妙に変わっているような、まるで同じような、そんなこんなのいくとかの風景がいったい何度繰り返されたか。まるで先には進まないお話にだんだん退屈してくる。80分という上演時間はたぶんこの内容ならぎりぎりだろう。
おもしろいのだが、だからどうした? と言いたくなる。この特異なスタイルからはみ出す作品の持つ力が感じられないのが惜しい。一瞬の時間と永遠とも思える時間。その2つをあらゆる角度からくりかえす。その先には何が見えるのか。そこまでを見せてもらいたい。