ダンスという表現はとてもあやういものだなぁ、と改めて認識させられた。強烈なインパクトで突きつけてくる表現でもあるが、さらりとしたタッチで表現されたものはその微妙なものをしっかり受け止められなくては、するりとすり抜けていく。今見たものがその瞬間零れてしまうこともある。
だけど作り手はそんなきわどいものを伝えたくて、提示する。かすかな息使い。震えるような動き。それに目を凝らさなくてはならない。見るという行為は演じる、踊るという行為と同じくらいに困難なものである。しかし、しっかり向き合った時、共鳴するものが演者と観客の間に通い合う。その瞬間の興奮は映画や演劇の比ではない。そんな瞬間を求めてダンスと対峙する。
今回の『ダンスの時間』は5作品。2時間30分の長丁場となった。大学生の卒業公演の再演から、セレノグラフィカの阿比留さんのソロまで。個性的な作品が並んだ。
日常からふっと非日常へと入っていく。何気ない動きが見ていてとても心地よく響いてくる。ダンスしてますという大仰さがない。さりげなく動く。そこになぜかひきつけられていく。日常の生活空間にすっぽりと収まってしまいそうなダンスだ。阿比留修一さんの『どうしようもないワタクシが踊っている2』が今回一番おもしろかった。
サイトウマコトさんと3人のダンサーの『木蓮沼』は戯曲を題材にしたストーリー性のあるパフォーマンスで見ごたえがある。大学生の卒業作品である『めぐり めぐらす』(下村唯、村上真奈美)もストレートで気持ちがよかった。
だけど作り手はそんなきわどいものを伝えたくて、提示する。かすかな息使い。震えるような動き。それに目を凝らさなくてはならない。見るという行為は演じる、踊るという行為と同じくらいに困難なものである。しかし、しっかり向き合った時、共鳴するものが演者と観客の間に通い合う。その瞬間の興奮は映画や演劇の比ではない。そんな瞬間を求めてダンスと対峙する。
今回の『ダンスの時間』は5作品。2時間30分の長丁場となった。大学生の卒業公演の再演から、セレノグラフィカの阿比留さんのソロまで。個性的な作品が並んだ。
日常からふっと非日常へと入っていく。何気ない動きが見ていてとても心地よく響いてくる。ダンスしてますという大仰さがない。さりげなく動く。そこになぜかひきつけられていく。日常の生活空間にすっぽりと収まってしまいそうなダンスだ。阿比留修一さんの『どうしようもないワタクシが踊っている2』が今回一番おもしろかった。
サイトウマコトさんと3人のダンサーの『木蓮沼』は戯曲を題材にしたストーリー性のあるパフォーマンスで見ごたえがある。大学生の卒業作品である『めぐり めぐらす』(下村唯、村上真奈美)もストレートで気持ちがよかった。