梅棒初の単独公演である『スタンス』の大阪版。これは昨年の東京公演を基本そのまま大阪で上演するという豪華版(ということらしい)。だから、僕が見た最終日は、ぬいぐるみハンターとこの梅棒の2本立なのだが、それってとんでもなく贅沢で豪華な番組なのである。先に見た2本立であるニコルソンズ&廻天百眼もそうだったが、今回のLINX’は凄すぎる。
昨年このLINX’で見た本作品のショートヴァージョンも面白かったが、今回1時間20分の長編版はそれとは別の魅力がある。ダンスだけで綴るお芝居というスタンスが、梅棒のやり方なのだが、それが長編でも可能なのだ、ということを今回の作品はちゃんと証明した。もちろん、そんなことはわかりきったことなのだが、でも、実際にそれを目にしなくては、やはり納得しないし、安心できない。
これはそういう夢のような企画なのだ。それをようやく可能にしたのは、伊藤今人さんを中心とした、これまでの彼らのさまざまなアプローチがあったからだろう。ストーリーを語ることが目的ではない。大体ここで提示されるお話自体は実にたわいもない。だが、それが圧倒的なダンスによって表現されると、その迫力と相俟って、たわいもないはずのお話すら、感動のドラマとして客席に届くのだ。だから、そのドラマは複雑なものである必要はない。複雑なものは、ドラマではなく、ダンスシーンのほうであって、それがあるから、この単純なお話がこんなにも感動的になるのだ。華やかなショーを華麗に見せるのではなく、飛び散る汗と、笑いをまぶした、激しいダンスで見せる。しかも、そこに楽曲として耳慣れた親しみやすいJ-POPを使うのだ。仕掛けとしてはとても単純だ。
だが、その先には確かな感動がある。冷静に考えると、なんでこんな単純なものに感動しているのだろうか、と首をひねるところだろう。だが、これはそんな理屈なんかではないのだ。ただ、そこには、わかりやすくて、圧倒的なステージがある。それだけのことだ。
昨年このLINX’で見た本作品のショートヴァージョンも面白かったが、今回1時間20分の長編版はそれとは別の魅力がある。ダンスだけで綴るお芝居というスタンスが、梅棒のやり方なのだが、それが長編でも可能なのだ、ということを今回の作品はちゃんと証明した。もちろん、そんなことはわかりきったことなのだが、でも、実際にそれを目にしなくては、やはり納得しないし、安心できない。
これはそういう夢のような企画なのだ。それをようやく可能にしたのは、伊藤今人さんを中心とした、これまでの彼らのさまざまなアプローチがあったからだろう。ストーリーを語ることが目的ではない。大体ここで提示されるお話自体は実にたわいもない。だが、それが圧倒的なダンスによって表現されると、その迫力と相俟って、たわいもないはずのお話すら、感動のドラマとして客席に届くのだ。だから、そのドラマは複雑なものである必要はない。複雑なものは、ドラマではなく、ダンスシーンのほうであって、それがあるから、この単純なお話がこんなにも感動的になるのだ。華やかなショーを華麗に見せるのではなく、飛び散る汗と、笑いをまぶした、激しいダンスで見せる。しかも、そこに楽曲として耳慣れた親しみやすいJ-POPを使うのだ。仕掛けとしてはとても単純だ。
だが、その先には確かな感動がある。冷静に考えると、なんでこんな単純なものに感動しているのだろうか、と首をひねるところだろう。だが、これはそんな理屈なんかではないのだ。ただ、そこには、わかりやすくて、圧倒的なステージがある。それだけのことだ。