湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ブラームス:交響曲第1番

2007年06月30日 | ドイツ・オーストリア
○ガラグリ指揮ベルリン放送交響楽団(ETERNA)LP

いたって堅実な演奏。爆発も解剖もせずひたすら愚直なまでにインテンポの歩みをやめない。引き締まったキレもまとまりもいいリズム取りもいたって模範的なドイツ的表現、うーん、まさか最後まで堅実を通すとは。演奏レベルという点で悪くはないので○だがとりたてて特徴のない演奏。
Comments (4)
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オネゲル:コンチェルティーノ

2007年06月30日 | フランス
○イオケレス(P)ロジェストヴェンスキー指揮ソヴィエト放送交響楽団(MELODIYA)LP

6人組のミヨーやプーランクあたりを思わせるうららかな曲想からはじまり、最後にはあのバッハ的なメカニカルな構造があらわれるがそれほど緊密ではない。小品を手だれの奏者がそつなくやった、といったかんじか。○。
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ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」

2007年06月29日 | 北欧・東欧
○パスカル四重奏団(CLASSICS CLUB他)LP

楽しく情緒たっぷりのオールドスタイルがなつかしい。こういうフレージング、こういう倍音の無闇に詰め込まれた音、豊潤な演奏というのがあまり聴かれないのはどういった訳だろう?かんじんの東欧が比較的乾いた精緻な演奏スタイルでお国ものにのぞんで成功したものだから、それを範とした後進がみな情趣の押し売りよりメカニズムの浮き彫りだといった結果、骨をかちゃかちゃいわせる民族舞踊がカルテットの定番になってしまったのか、これも社会のデジタル化の弊害か。いま一度この素直な感情の表現に戻って、たのしく歌いさわぐ感覚をアメリカに取り戻すといい。パスカルのよろこびはカルテット業界の陥っている精緻化の狭い穴の存在に気付かせる。つまりはおもしろいってことです。
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ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」

2007年06月29日 | ドイツ・オーストリア
○ヴェス指揮ウィーン交響楽団(REMINGTON)LP

リアルな肌触りのけっこう輪郭線のぼやっとした演奏だが、純粋にベトの神的なアンサンブルを楽しもうという雰囲気がオケの内面からこみ上げてくるかのような力強さが特徴的。描写音楽であり、幻想交響曲あたりの元祖であり、わりと構造的ではなく簡素な絡み合いで叙述的に音楽が広がってゆく曲ゆえ、ヴェスのただ純音楽として分厚い響きをかもす熱気ある演奏スタイルにはやや不向きな感じもある。しょうじき後半は飽きた。だが演奏自体はいい。○。
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大手CD屋番付(2007年上半期版)

2007年06月29日 | Weblog
一位:HMV

店頭品揃えはイマイチだけど、店員が丁寧で親切。余り知らない人もインフォに立っているけどちゃんと調べようとしてくれる。取り置き措置もスムーズ。ネットは更に使い易い。ずいぶんと改善された模様。

二位:石丸

店員に当たり外れあり。よく知っている人が多い印象があるものの、てきとうにあしらうすべを身に着けてしまった店員にはうんざり。品揃えがずいぶん壷をおさえているのは石丸の特徴だが、さいきん混乱しているような。。。それに海賊盤CD-R以外は遅い。

三位:タワレコ

店員が基本的に無知。客の要望にこたえようと努力せず、できれば諦めてくれ的に右から左へ受け流す向きが増えた。商売したくないらしい。但し品揃えは広く浅くあることは確か。
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ボロディン:弦楽四重奏曲第2番

2007年06月29日 | ボロディン
○プラハ四重奏団(DENON)1977/11/8,9荒川区民会館

何か足りない・・・「憂い」だろうか???民族的な部分も近代西欧的室内楽な部分も適度に盛り込まれ、ライヴ感あふれる鋭い饗宴を楽しめるのだが、どこかのりきれない。。
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プロコフィエフ:弦楽四重奏曲第2番

2007年06月29日 | プロコフィエフ
○プラハ四重奏団(DENON)1977/11/8,9荒川区民会館

オデオンとしている資料があったがDENONお得意のPCM録音です。ただ、ソリッドで金属質という感じは一昔前のデジタル録音特有の不自然さでもあり、もっと生音はやわらかくしなやかだったろう。演奏は民族的な部分は多分に残しながらも過度なヴィブラートやアタックをつけることもない。単純な曲なだけに各声部がかなりしっかり調整できていないとほころびがすぐに耳についてしまう、だが来日録音というハプニング的なものであったにもかかわらずほとんどほころびがない。力みすぎもそんなに気にならない。中庸の演奏とはいえ楽器の音はでかく雄弁であり、どの向きからもこの曲に期待されるものが全部列されていると言ってもいいだろう。○。
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ボロディン:弦楽四重奏曲第2番

2007年06月29日 | ボロディン
○パレナン四重奏団(VEGA)LP

わりとよく見る中古LPなのに昨今のなんたらブームでやたらプレミアンになっている盤だが、VEGA自体かつては見つけたら即買いくらいの勢いだったのが、今やフランス盤全般が高額安定、VEGAは再発が多いばかりか再発時にステレオ化されたり(VEGAは同時期のETERNAなんか同様に、きほんステレオ収録しても普及盤としてはモノラルで出していた)しているせいかあんまりピックアップされなくなり、デュクレテ原盤よりディスクフランセのプライヴェートが高いとか、もちろんレーベルで決まる話ではないのだけれど何か腑に落ちない。わりと手ごろなものが出ていたので即買い、聴いてみた。前評判は意外な演奏、というものだった。

確かに。初期パレナンの音はカルヴェらの伝統にのっとっているように聞こえる。後年の倍音の少ない純度の高い音への指向の萌芽はあるものの、モノラルであるせいか拡散的にならず、曲の構成のままに素直に譜面を表現している。過度に客観でも古臭く民族的でもない。新世代の演奏家、としてもまだ発展途上でいた、だからこその緊張感がいい方向に働いている。さらっと聴きやすい。それにかなり巧い。パレナンにそんなに巧いイメージは無いのだが、ファーストは伝統的なフランス派の表現としてはかなり精緻に激した演奏を可能としている。

この時代にしては清新、しかし今の耳からすると郷愁の範疇に未だいる。ボロディンはこのくらいの演奏がちょうどいいのかもしれない。何度でも聴ける演奏だ。
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ラヴェル:序奏とアレグロ

2007年06月29日 | ラヴェル
○ドゥローワ(Hrp)ガウク指揮交響楽団(MELODIYA)LP

ガウクはドビュッシー、ラヴェルの両者のハープメーカー注文作品を録音しているわけだが、ラヴェルの場合かなり淡く軽い演奏スタイルが要求されるのに、ここではしょっぱなから異常にロマンティックなフレージングで入ってくる。とても重い。そしてその表現方法が最後まで続くのだ。録音がメロディヤなので、盤質というかティッカーノイズはともかく(このへんは再生針の問題でもあるし)録音自体はモノラルながらとてもレンジも広く深いので、聞こえ方がハッキリしすぎるというのもあるが、それにしても凄いアーティキュレーション付けだ。いや、この曲は何かいつも味が薄いというか京風の感じがして、関東人としてはもっと濃いい、どちらかといえば名古屋風の味噌味のほうが好きなので、「これもよし」。ドゥロ-ワは生々しく分厚いはっきりした音だ。○。
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ヘンデル:ハープ協奏曲

2007年06月29日 | その他古典等
○ドゥローワ(Hrp)ガウク指揮交響楽団(MELODIYA)LP

音量変化の極端なアクの強い演奏で、ドゥローワはまるでグランジャーニのように野太い音を出す。ハッキリしていてわかりやすいが、ロマン派のようにきこえ、軽やかさがないわけでもないのだが、どこか変。面白いけど。
Comments (2)
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ルーセル:ピアノ三重奏曲

2007年06月29日 | フランス
○フローラン・シュミット三重奏団(cybelia)

かなりロマンティックでフォーレ以前の作曲家の影響色濃い生硬な曲で、とつぜん理知的に現代的な尖った響きが出てくるあたりはウォルトン若書きのピアノカルテットを思わせる。旋律がとめどもなく美しいので演奏を選べばフォーレやフランクらの室内作品にひねりが少し盛り込まれた様を楽しむこともできるだろう。けして技術的に評価できない団体だがフランス派の音を楽しめる。○。
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gooブログて。。

2007年06月29日 | Weblog
三つくらい同時に用事をすませていたら、のだめのアニメの最終回が始まった。さいきんマンガ系のものは筋より絵や編集や細かい部分に興味がいってしまうので、とりあえずの区切り的なおわり方をみながら、すごい力技でまとめたなあ、うまいなあ、ということと、やっぱり絵のクオリテは最終回になると妙に上がるんだなあ、ということでした。昨晩は久しぶりに寝たんですが、今晩は月下美人を撮ってたら、既にこんな時間に・・・



あああああああ楽器弾きまくりたいいいいいい


gooブログの不具合、目に余るなあ。ついにコメお知らせメールが出なくなった。間違いなく末期症状。問い合わせガン無視なのは、あんな人数でやってるからだな。
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ショスタコーヴィチ:交響曲第5番

2007年06月29日 | ショスタコーヴィチ
○バーンスタイン指揮ORTF(VON-Z:CD-R)1966/11/30LIVE

きわめてクリアなエアチェック音源でカペルマイスターの76年とされるものと比べてもはるかに楽しめる。バンスタは粗い。雑味をも味とした典型の人で、あたえた影響はけしていいことばかりではない。変に厳しさのない勢いや起伏だけのアンサンブルをこうじるトップ指揮者はバンスタ前にはそんなにいなかったのではないか。逆にバンスタは唯一無比のアバウトさを感情のほとばしりと聴かせる指揮者だったのだ、とこの解釈の行き届いた、しかし雑音も多い演奏を聴きながら思った。バンスタははっきり、ショスタコ適性があり、作曲家の内面に踏み込めたからこそどんなに曲から遠いオケでもここまでやりきることができたのだ。録音が僅かな混信を除けばほぼ満点なので◎をつけたいがいかんせん、それゆえ聞こえてしまう雑味が気になったので○。3楽章なんて自作じゃないかというくらいないきおいだ。しかも晩年のようなフォルムの崩れはない。
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プロコフィエフ:弦楽四重奏曲第2番

2007年06月29日 | プロコフィエフ
○レーヴェングート四重奏団(DG)LP

よく見る盤だが昨今の初期盤ブームとおフランスブームで高値安定の中古市場。DG盤の質や録音特性の好き好きはおいておいて、演奏はなかなか大人である。フランス的な甘い軽やかな響きと不安定な細い描線がかもすのはかつて作曲家が憧れた往年のフランス派、たとえばミヨーのプロヴァンスふう室内楽のような雰囲気であり、清澄さと繊細さをもたらして民族的な凡演と一線を画している。現代的な団体だなあと思わせるのは2楽章冒頭からの教会的な音楽の部分で、まるでショスタコ晩年の諦念のような悲痛なかなしみが滲み出ている。ユーモア溢れる終楽章でさえ、随所に深淵をのぞかせている。この演奏は素直に民謡室内楽として聴けない何か踏み込んだものをかんじさせる。技術的にはそれほどでもなかろうが、曲理解のために聴く価値はあります。
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オルフ:カルミナ・ブラーナ

2007年06月28日 | ドイツ・オーストリア
○ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団&合唱団、ヴェヌッティ(SP)他(Profil、Hanssler、NDR)1984ハンブルグlive・CD

ちょっと冷静な演奏だがいつもの狂乱的なカルミナ・ブラーナではなくケーゲルらのやったような「構築物としての」ブラーナが聴ける。ここには歌詞の意味内容より純粋音楽的な興奮をそそられるものがあり、もちろんそういうものはこの曲にはほしくない、という向きにはまったく薦める気はないのだが、静謐さや純粋さ、鋭さといったヴァントならではの持ち味がこの曲に違和感なく入り込んでいるさまには感銘を受ける。○。
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