新田浴場(武蔵新田)
新田神社前を通るなんとなく雰囲気のいい商店街の先にあります。下町ですが多摩川のほうに巨大マンションがたくさんできて、その通路になるので若い人で活気があります。新田浴場自体、80年代か90年代のスーパー一般銭湯という風情で鷹番の湯の外装に似ていますが、建物の規模は一般銭湯です。二つの浴室は男女入れ替えです。入口側、左手の「ローマ風」のほうが脱衣所の構造的にも浴槽の空間的にもかなり広く感じます。脱衣場にいくつも椅子があって自販機もテレビもあり休めるほど広く、和風のほうはロッカーと手水2つだけでスペース一杯なのでちょっと差があります。
浴室の天井が高く、和風は日本家屋屋根、ローマ風はオブジェが浴槽に斜めにかぶさっています。和風の方は浴室中央部に浴槽があり、細かく分かれています。一つ一つが狭いという評をつける人は立ち寄っただけの感想で、あまり同じ浴槽にみんなでつかりたくないという場合はいいです。ローマ風のほうは細かく分かれるのは同じですが配置が違い、壁際に並ぶほうの浴槽は落ち着きがあり、黒湯は広めです。薬湯は変わった薬湯もやっていて、中には匂いもせず色もない場合もあり、まれに一般銭湯の薬湯で遭遇するほんとは何も入ってないというやつかと思うこともありますが、ここはちゃんとしているのでそんなことはないでしょう。
黒湯はさほど濃くないように感じますが、モール臭が残り、わずかにざらざらが底面にあり、ぬるっとはしていませんが、出て肌に残るほどにはあります。多摩川駅側から来るなら、蒲田まで行かない駅そばで黒湯となると今はここしかないでしょうね。完全地元感で、混むこともあります。ちょっとカランは少なめ。恐らく00年代から10年代に浴室内装をさらに手を入れており、そこで浴室内屋根の際側のカランをなくし竹の壁面にしているかもしれません。さすがに最後のリニューアルから20年くらいたっていそうな器具などもあって、くたびれている感もありますが、地元で愛用され続けた結果というのはよくわかります。新しさと清潔さだけを求めると厳しい部分もあるかな。
でも個人的にはこのくらいがいいですね。肩肘張らないで入れる。最初すごく広い銭湯と思ったのが、ローマ風のほう。今考えるとトータル一般銭湯で同じくらいの広さのところはけっこうある。独特の浴室構造、ちゃんと効能のありそうな黒湯、日替わり薬湯、今はやっていませんが※サウナ(有料)、水風呂は和風側はありませんでしたがシャワーはあります。
何よりここの良さは広い共用部にかもされます。家族でやってらっしゃるフロントから見えないところに大きなソファーセットがあり、薄暗い中で広い空間をながめていると、匂いや空気感から温泉旅館で休んでいる錯覚に陥る。静かです。早めの時間なら独占です。落ち着きます。飲み物はサンガリアを中心に面白いものを入れていたんですが、今は神戸居留地ブランドのものが多いです。風呂道具はひととおり大きな棚で売ってます。シャンプー等備え付けはないので持参のこと。手ぶらセットは高め。
おまけ
東急多摩川線沿線の一般銭湯(470円)についてまとめておきます。リンク先に記事があります。
ざっと言って新田浴場、草津湯にあとは密集地だった蒲田になるのですが、それ以外もここで紹介したものがあります。少し足をのばせば黒湯地帯の池上線沿線まで届くので、苦にならなければどうぞ。スーパー銭湯仕様と書いているところは、単純に広かったり設備が多かったり宴会場でサービスがあったりする一般銭湯(東京470円・2021/5現在)ということで1000円以上のいわゆるスパとは違います。銭湯は居座る人もいるので浴室2時間程度の制限のあるところもあります。
※緊急事態宣言下ではサウナを閉じているところが多いので要確認
・多摩川駅(始発)無し、新丸子駅の丸子温泉(黒湯)に徒歩可能
・沼部駅無し、御嶽山駅の調布弁天湯(褐色メタケイ酸、有料サウナ※)に徒歩可能
・鵜の木駅
第二栗の湯(薬湯:草津の湯、ガリウム鉱石湯)
久が原駅のCOCOFUROますの湯(黒湯、高濃度炭酸泉、有料サウナ※)に徒歩可能
・下丸子駅
都湯(漢方薬湯、無料サウナ※)
・武蔵新田駅
新田浴場(黒湯、薬湯、有料サウナ※)
・矢口渡駅
草津湯(鉱泉湯、無料大サウナ※、半露天打たせ湯、リクライニング休憩室)スーパー銭湯仕様
・蒲田駅
ゆ~シティー蒲田(黒湯半露天、打たせ湯、有料サウナ※)スーパー銭湯仕様
改正湯(最新デザイナーズ銭湯、黒湯、黒湯炭酸泉、シルク湯)
蒲田福の湯(最新デザイナーズ銭湯、食事)
蒲田温泉(黒湯、ガリウム鉱石湯)スーパー銭湯仕様
その他