○ゴーベール指揮パリ音楽院管弦楽団(COLUMBIA)1929・SP
オリエンタリズムの受けるパリではさかんに演奏録音された曲だが、わりと即物的で素朴なこの演奏などきくと高音フラジオのハーモニーに低弦のスラヴィックなピチカートがのるあたりなど先鋭的な響きがして、それらが洗練された単純さの中に配されている。フランスの当時の前衛好きに受けたのもわかるし、演奏もまたロマンティック過ぎも整え過ぎもせず滑らかに、気持ちの良いもの。どちらかというと春昼さがりのバルコニーの情景。○。
オリエンタリズムの受けるパリではさかんに演奏録音された曲だが、わりと即物的で素朴なこの演奏などきくと高音フラジオのハーモニーに低弦のスラヴィックなピチカートがのるあたりなど先鋭的な響きがして、それらが洗練された単純さの中に配されている。フランスの当時の前衛好きに受けたのもわかるし、演奏もまたロマンティック過ぎも整え過ぎもせず滑らかに、気持ちの良いもの。どちらかというと春昼さがりのバルコニーの情景。○。