湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

銭湯日記〜松の湯(世田谷区奥沢)

2020年10月23日 | 東京温泉
東京都世田谷区は銭湯の少ないエリアで、一部若者の多い繁華街のほかは、閑静な住宅街にかつて風呂のない家の多かったころの名残として、それでもかなり減ったように点在しています。東急目黒線沿線だと武蔵小山を中心として大田区エリアに踏み込むため、温泉銭湯やスーパー銭湯を含む銭湯が多い印象があります。でもそれは明確に、世田谷区、目黒区エリアは除く、と言えます。昔はともかく今は需要が減った、そういうことなのでしょう。

自由が丘、奥沢、田園調布の近辺で銭湯はこことみどり湯(前掲)だけです。松の湯は奥沢商店街の中にあり、脇道の観賞魚屋の前に、週休二日でひっそり営まれています。

番台式で、中はとても懐かしく、数十年前の公衆浴場のそのままです。入口で思うよりずっと広いですが、風呂屋は入り口を狭く中を広く、暖気を逃さないようになっています。コンクリの白い天井も、紫タイルの浴槽も懐かしい。2基のジェットつき浴槽は水面下に赤ライト付きで、3つの浴槽の中ではぬるめのため比較的長くつかれます。真ん中に回転する丸い浴槽、左に深い熱湯(そんなでもないです)、男湯の場合です。薪で炊いていますが、世田谷区の銭湯ページには備長炭使用とあります。普通は備長炭で濾すみたいなやり方をしますが、特に設備も見えないのでどうなんでしょう。まさか備長炭で炊いてるわけではなし、それならそうかいてあるはず。

富士山はベニヤ絵貼りです。2019/5筆というのでまだ新しいですが、巨大なのとやはり湿気のために歪みがでてます。しかしこれも味ですよね。

ノスタルジー銭湯、日が落ちたあとがおすすめ。突然混むこともあるようです。シャンプー等完備。
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コロナ後の温泉銭湯2020/10-1〜宮城湯、稲荷湯、千代の湯、松の湯、中延記念湯

2020年10月17日 | 東京温泉
コロナが再び怖い動きをしていますが、世の中は必死にそれ以前の状態に戻ろうとしています。こんにちは。

まだ横浜川崎方面、特に市営地下鉄沿線にスパはいくつもあるのですが、1000円以上するのでイベントとして探訪しないとつらい(あとできれば何か他と違う特色がほしい)ゆえ、手を出しかねています。白湯銭湯、サウナ、そちらが好きな方はまだまだあるでしょう、と言いそうですが、私は療養が発端でしたので温泉(人工温泉)でないと食手が伸びないんです。せめて露天風呂か特別な設備がないと厳しい。となると今年初めに一覧表作った時点で終わってるんですが・・・寒くなってくると外湯が恋しくなってきます。コロナ後、完全に閉鎖というところにはまだあたってませんが、もしそういう憂き目にあいそうならばせめて、その前にもう一度、という気分で一度体験したところの再訪を続けることにしました。

基本的に今は自由になるのが平日ということもあって遠隔地の新規開拓はできないのと、疲れていると一回行って良かったところしか行く気にもならないもので、コロナ後一度も行っていない銭湯はまったくないのですが、何か発見とか、コロナの状況の変化があったらそのつど反映するという前提で9月から日記をつけています。
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大井町そば宮城湯さん。銭湯好きには有名ですね。敷地の広さは銭湯なりとはいえ屋上完全露天岩風呂(目隠しや騒音遮断の必要がないので周囲を高い塀に覆われた「壺状」にはなっていない)を備えているのが一番のメリットです。男女日替わりなのでホームページ確認要。屋根のない野天風呂は、たちのぼる湯気も楽しめます。よくある風通しだけの横面露天風呂とは明るさや涼しさが違います。雨の日は雨がもろ降り注ぐくらいの風通しですからコロナ時代には向いているでしょう。温泉だと増して温かい感じがするのです。さほど広くないと言われますが、スパでもあることですが屋上露天は周囲に何もないという開放感が広く感じさせます。日替わりで男女入れ替え。ここは僅か褐色のメタケイ酸泉で強すぎず弱すぎず湯あたりしないゆえ長居組がいがちです。今回は銭湯ソムリエみたいなコンビの話が長かった。サウナ&水風呂を重視する人は視点が違うので、聞いていてもピンとは来ないのですが。今はサウナの時代のようです。(こちらは有料)秋空にほっとしました。
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呑川沿いの稲荷湯さん。ここはそこそこ古い建物ですがとても清潔にしていて天井も広く、気持ちよい応対で好きです。スーパー銭湯と銭湯では銭湯寄りの雰囲気で平面積はそれほどないのですが構造はちょっと面白い。不規則な浴槽の奥に小さい黒湯がありますが深く、これも昔ながらの黒湯銭湯の形態です。この黒湯が早い時間なのにぬるめでよく漬かった!色は薄いですが少しザラ味があり、肌はつるつるですね。人気はありますが、すいていると最高。オプションのサウナはシャワーも水風呂も近いところにしっかりついてて好きな人はいいと思う。ここは仕切り付き洗い場や高齢者用椅子付き洗い場とか使っていると良さがでてきます。入口の水槽が目印。コロナの今はちょっと休憩はしづらい広さ。
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学芸大学駅前のデザイナーズ銭湯千代の湯さん。場所が良いせいか混んでますねいつも。常連客が多いというか、わりと荒っぽい人もいるのが目黒とか大井町とかです。恐らく設備の新しい(古いものは吹き出し口がすぐわかるくらいに泡が出てしまってる・・・泡になってしまうと炭酸泉でないです・・・)高濃度炭酸泉ブースはいっぱいになることは思ったより少なく、一人で占有できている間はタイルの異空間で瞑想できますが、遠慮されていることに気づかず占有するのはひんしゅくなので、このあたり難しいですね。3人はきつい。全体的にマンション銭湯なので狭めで大浴槽もジェットなどブースが分かれているゆえわりといっぱいになりますが、でもここは巨大な富士山絵が雰囲気を作り、とても清潔で、受付のかたも気持ちが良いのです。丸子温泉同様普段使いにいい、烏の行水派は使いよいと思う。
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中延松の湯。ドラマの撮影にも使われた宮造り&手入れされた日本庭園+岩風呂露天(屋根付きで広い、床式高濃度炭酸泉)で知られます。オプションのサウナも有名。露天風呂は入替えで檜風呂になるようですが入ったことないです。なぜか薬湯が混むこと多い。混み方からしても無難に早い時間に浸かります。露天は昼がいいです。屋根の隙間の青空。受付のお婆さんも優しい。シャンプーボディソープあり。メイン風呂以外ぬるめですが一定はしないかも。メタケイ酸泉です。露天はいつまでもいられるけど、風に当たりに来るサウナーさんが頻繁に出入りして落ち着かないこともあります。屋外では脱衣所と庭園を通って直接行き来できてしまう。マナーの悪い老人もいます。。
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中延記念湯(旗の台)。新生湯と鎬を削る、両方とも設備と広さの銭湯ですがこちらは古い趣を残し(新生湯のような宮造りではないですが)、大きなテレビや子供用の遊具もあり、鏡の配置など設計もよくできていて、何より奥の浴場と離れた路面の露天風呂が魅力です(脱衣所にタオルが敷いてあって行き来できる)。男女週替わりなので露天目的なら確認してから行かないと小さいほうの露天風呂になりますが、大きいほうはほぼ(半分軒あり)完全露天風呂としては都心でもっとも広くきれいなものではないでしょうか。手入れしないとぐちゃぐちゃになるはずのジャングル風呂に高い滝、ふだんは亀のいる池、晴れていても雨でも落ち着けますし、ガラス越しですが脱衣所のテレビが見えるようになっています。すいていたらテレビを見ながら半身浴。今回は30分以上いました。。露天部分はしっかり作られた新しいもので、混んでいても不潔感はないです。サウナが無料なのも驚き。謎の泡立つ薬湯があり、温泉感不足を補ってくれました(石鹸の匂いがするような・・)。
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コロナ後の温泉銭湯2020/9〜丸子温泉、武蔵小山清水湯、はすぬま温泉、宮前平源泉湯けむりの庄、ぽかぽかランド鷹番の湯、日吉湯

2020年10月06日 | 東京温泉
さて、コロナ感染はおさまらないまま世の中は通常営業に入らざるを得ず、まして日用に不可欠な銭湯はほぼ通常営業を続け、中には客足が遠のき苦しい戦いを強いられているところもあるようです。思い出せるかぎり、コロナ後、とくに夏あと、ここに書いていない訪問銭湯(スパ含む)について状況を一言づつ書いてみます。

丸子温泉


東急東横線駅そば、ほぼ唯一の天然温泉銭湯です。濃いめの黒湯で浴槽は古い銭湯サイズですが黒湯好きは満足する染め粉レベルの黒さ。それでも埋めているのでぬるぬるが過剰ではないですが、とくに右側の噴出浴槽が熱いことが多いです。これは終わり間際に行くと様々な人が埋めているようで心地よいぬるさになってますが、普通はなかなか自主的に埋められないから、開いた直後は避けて夕方のちょうど普通の銭湯がすく5時前後なら楽に入れるでしょう。なんて丸子温泉についてはコロナ直後既に書いてるので、書くことなくて適当に書いてみました。今だから書けますがコロナ直後は自販機の牛乳の底に固形物がこびりついたり、厳しさが伺えましたが、東急沿線の銭湯ではトップクラスの番台の方の愛想の良さ(多くの方がここを重視するのは店の景気や環境と比例するからですね)と、脱いで入って出る、というカラスの行水派はこのような旧来式一体成型浴室は実に入りやすいので、常連化しています。最近は行く時間帯が早いので空き気味には見えますが、ま、コロナでもこのロケーションなら大丈夫でしょう。20円値上げして490円はびっくりしましたが、神奈川県一律のようです。

武蔵小山温泉清水湯



都内トップクラスのデザイナーズ温泉銭湯で2種の泉質の良い天然温泉に入れるため、正直コロナ直後でもそれなりに混んでましたし、今は普通に老若男女が以前のとおりです。場所的に学生も多いしコロナにあまりかまわない、もしくは銭湯が欠かせない人が多い土地柄もあるでしょう。共用部は一面を和風庭園的な縁側で全面開放しているので、滞留を咎められることもなく以前のようにみなくつろぎます(二階の座敷は不明)。新品ロッカーがしょっちゅう壊れてるのは治安ではなく混むためだと思う。最近、一部ロッカーが100円式ではないので、前みたいに200円余計に持ち歩かないと靴ロッカー含め収められないこともないです。まあとにかく空いてれば最高なんですが。タワマン2棟建ったのでそこからの流入もコロナがおさまったら本格化しそうでこわい。濁り黄土色の含ヨウ素塩化物泉は他にないので。。今のところ470円据え置きです。

はすぬま温泉


蒲田から一駅。都内最濃の黒湯とされる女塚温泉改正湯から歩いてこれます。デザイナーズ銭湯でも最高級の木調改装で、マンション銭湯とは思えない道後温泉風内装のリゾート銭湯は蓮沼というローカル駅に似つかわしくないくらいです。ステンドグラスやシャンデリア、浴室の数々の絵に湯釜の石彫、ダークな色調の三浴槽、混んでなければ最高です。もともと普通の銭湯だったと思いますので平面積は広くはなく、浴槽とサウナ(有料)にサイズをとった以外は設計でなんとかしている感はあり、一年前くらいは通っていたのですが、サラリーマンも多くて、混んでる夜はちょっと洗い場が大変でした。今はそれに比べては、少し空いているのではないでしょうか。床下に鯉の泳ぐ映像が流れる共用部もコロナ対応で滞留を推奨していないので、カラスの行水派の私はいいんですが、浴室でくつろぐしかないとなると時間帯を選んだほうがいいのかな。BGMが鳥の声など自然音なのも特徴的ですが、控えめな大きさです(戸越の銭湯では個室黒湯に鳥の声を流してましたが今はやってない模様)。薄め黒湯というかほぼメタケイ酸泉の感触でヌルヌルはなくツルツル感。ちょっと熱めで循環しているので清潔感あり。近辺に少ない高濃度炭酸泉はここの売りでしょう。

宮前平源泉湯けむりの庄

千円超えるスパ(スーパー銭湯の略。銭湯は銭で入る湯なので札が必要なところはスーパーだけを略)とはいえ東急田園都市線駅そばの便利な場所で超混む。裕福な中高齢者が多いと思います。平日昼間コロナ後(但しお盆)ということもあり、前のように行列はありませんでしたが、辛うじて生き残ったとしまえん庭の湯くらいの混み方はしてます。ここも学生や若者が多いので、ベーシックにいる高齢者に加え長居確率が高く、運ですね。共用部が少ないので滞留しづらいのは店にとって都合がいいでしょう。このグループは屋上露天風呂が売りですが、ここは空が広く、雲のわくくらいの不穏な秋空の下、風に吹かれて入っているとたまりません。。大小壺湯が4つもあり、独占して寝る人もそりゃいるでしょう。

ぽかぽかランド鷹番の湯


温泉にこだわらなかった銭湯巡り初期、ウォーキングコースとからめやすい都心部にあるので便利に使わせていただいていた目黒のメタケイ酸泉です。東急東横線学芸大学駅から徒歩圏(駅そばのとは違う)。メタケイ酸泉を温泉とするのかどうか(公的には基準値を上回れば冷泉でも温めて温泉)個人的には迷うところがあり、実はメタケイ酸の濃い透明井戸水の方が、ただ濁りや色のあるだけの「温泉」より何らかの効果については高い、というのは実感としてあります。ここも改めて入ると、メタケイ酸の物凄いところに比べては即ざま出るほど顕著ではないですが、あきらかにツルピカが長時間持続しました。立体的な建物がスパだけのために組まれていて、機能は今となってはさほど凄いわけではないですが、居心地良く作られています。スポーツの中継ないし終点として活躍していたのが、今はどうなのかな、というちょっと地元に寄った客層ですが、このエリアなので地元でも裕福若夫婦ないし学生も来ているようで、時間帯でしょうかね。早くも遅くも混む印象がありましたが、今回はとても空いていました。ちょっと小さめの壺状露天風呂で、壺は浅いほうがいいなあ…と思いましたが、ここも必ず誰か入ってたもんですが。男女入れ替えで今回一階ですが二階のほうが空には近いです。あと、共用部が使い良いので好きです。畳に大テレビは良い。

日吉湯


元旦もコロナ後も来ている完全露天風呂付き黒湯ありのお気に入りです。ただ、Googleの評判が芳しくない。コロナ関係ない頃のものもあるようですが、清潔感に欠ける、フロントが愛想ない、の2点。で、今回気になって行きました。清潔感については全然そんなことない。そういえばコロナ後に和風浴室の水風呂でちょっとそんなことを感じましたが、清潔とはまた違う設備の話です。私はここは洋風浴室の完全露天ジャグジー(白湯)が空に近いので好きで、今回は和風でしたが、ちょっと壺っぽい低い位置の黒湯となります。すると光の関係でじめじめ感が出る。こういうことの小さな積み重ねか、あとは改善したか、これが一番可能性ありますが恐らく慶応の学生で時間帯によりとても混雑することがあり、きっとコロナ後にもあり、そうなると機械のほうの問題で循環やらなんやらうまくいかず、ここの近くにそういう銭湯がありますが浴槽が臭ってきたり、床が汚れて感じられたり、狭い脱衣所が荒れたりすることはありえます。コロナ後は知らないですがそれ以前は子供連れに多く出くわし、まあそれなりに不快に感じる人もいたかもしれない。親子の問題はどこの銭湯でもあることで仕方ない。ここまで書いて、いつもより空いてたな…とふと思いました。フロントのことですが、これは確かに…ですね。同じ人だと思うんですけど券売機のトラブルで話しかけても一言も口にせず説明もなく…という応対で、確かに。考えられるのはコロナ対策で喋らないようにしているということですが、銭湯にはまあまあこういうこともあることで、そういうものと軽く捉えておくのがいいかな。景気の影響ではないことを祈る。

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