湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ムソルグスキー:禿山の一夜(リムスキー・コルサコフ編)

2016年07月31日 | Weblog
デルヴォ指揮パリ音楽院管弦楽団(EMI)CD

デルヴォーに期待される派手さはない。揺れない。実直で、オケ、とくに木管の美質をさらっと引き出した演奏。
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フランセ:映画音楽「もしヴェルサイユが語りかけるなら」

2016年07月30日 | Weblog
ツィピーヌ指揮コンセール・コロンヌ管弦楽団(pathe)

フランスらしく華やかなオケの音に感銘を受けた。曲が貴族風の擬古典的フレーズ(ラ・マルセイエーズを含む)に彩られたものであることもあるが、ツィピーヌという指揮者はオケによって印象がけっこう変わる人なのだなあと改めて思った。ひびきが拡散的で華麗。終曲だけはYouTubeで聴けるが少しコントラストが強調されており、原盤ではより細やかな表現が楽しめる。フランセは映画音楽もよくこなし、そういうときは書法のマンネリズムが避けられて却って面白く聴ける。職人性が良い方向にあらわれたプロフェッショナルなものである。
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ブロッホ:交響組曲「エヴォカシオン」

2016年07月29日 | Weblog
ワルター指揮NYP(sls)1946/2/6live(1941?)

金管のひびきはのちのアメリカ音楽に影響をあたえたろうし、いわゆるユダヤ的書法はバーンスタインに受け継がれているだろうし、けれども、このての「こだわりの語法(癖)」をもつ作曲家の作品は、非常に聴く人を別ける。さらに作曲家「自身」の個性があらわれていると感じる部分と、「使命感」として用いている民族的手法の部分というのは別のようにかんじていて、この作曲家に関していえば、後者がどうも私は苦手らしい。独特の音律が陰鬱で呪術的な印象をあたえ、分厚い書法もあいまって、どこか派手なリズムや印象的な「普通の」旋律を入れてもらわないと、ワルターでさえこのようにしかさばけないのか、あるいはワルターだから同調してしまいこういう演奏になるのか、とにかく最近フランスものばかり聴いていてフランスとは浅からぬ縁のブロッホに手をのばしたらこういう結果になった。まあ、いい録音で聴けば若干印象はかわるのだろう。

1946/2/8liveがASdisc等から既出。本演奏は1941年ではなく1946年の数日違いの録音とのこと。

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ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲

2016年07月29日 | Weblog
○ペネティエ(P)ロザンタール指揮ORTF(ina配信)1976/10/6live

重音の響きが素晴らしい。安定したバランスで全く引っ掛かりなく楽しめる。ただぶっ叩くだけの演奏とは違う。最初の方の些細なミスなど看過できる。ニュアンス表現も素晴らしいが、これはロザンタールとそのオケも同じ。楽曲をよくわかっている。師匠の協奏曲を振った記録はこれが唯一なのではないか、それが信じられないほど立派で、ロザンタールらしい華やかさがあるとともに、オケへの統制も行き届き、むろんソリストとも融合し、案外存在しない「王道」を楽しませてくれる。これは拾い物だった。フランスの演奏の精髄を堪能。
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中村紘子さん死去

2016年07月29日 | Weblog
ついこのあいだまで題名のない音楽会など出ていたように記憶している。スヴェトラーノフも中村さんも亡くなった。ご冥福を。

朝日
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レスピーギ:アダージョと変奏

2016年07月28日 | Weblog
ロストロポーヴィチ(Vc)ロジェストヴェンスキー指揮モスクワ・フィル(russian disc)1964/4/20live・CD

リムスキーの弟子としてぼってりしたワグナー風の大曲を書いていた頃から、ここまで灰汁の抜けた擬古典的作風に至るまで、レスピーギもずいぶん遠回りをしたんだなあと思う。但し、リュート云々の作品とはことなり、ひたすらソリストがかなで続ける透明で優しい曲想も(ロストロポーヴィチは何をやってもやっぱりロストロポーヴィチ!古典的なフレーズもまた上手い、厚く柔らかな倍音をはらんだこの憂愁の音色は他にない)、最後はオケの豊潤なひびきによって大きくロマンティックなものに変わり、イギリス近代のように甘く終わる。短いがたっぷり聞いたような感慨が残るのは、やはりこの奏者たちの力なのだろう。
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ラヴェル:ピアノ三重奏曲

2016年07月28日 | Weblog
ゴーティエ(v)レヴィ(c)ジョワ(p)(belle ame)1965/3/13ラヴェル生誕90周年ライヴ・CD

荒っぽい。音程を犠牲にして感情を全面にあらわすゴーティエ、レヴィも音程はイマイチというかどちらもオールドスタイルな演奏様式で、懐かしく心打たれるものの、濁った響きはやはり気になる。ライブでは心をひかれるたぐいのものであろう、ライブ記録なら仕方のない精度で、それより曲の本質的な部分をえぐりだすさまに感動すべきだろう。本質なんて主観的な比喩にすぎない言葉だ、ここでは両義的に。向こうの演奏家は息の長いフレーズを大掴みにして細かなフレージングの綾、起伏を織り込みれんめんと、聴かせるのはほんとに上手い。
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ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー

2016年07月28日 | Weblog
ゴーラ(P)ジョルジュ・ツィピーヌ楽団(parlophone)SP

音色はカッコ良いがつんのめり気味のクラリネット、そこからやけに性急なのは収録時間に制約のあるSPならではの現象だろうが、大胆なカットも(この曲なんてそんなもんだが)その制約のせいであるのだろう。表現が驚くほどジャジーで、ほんとにツィピーヌなのか、と思うが、輝かしく明瞭な演奏ぶりは、強力なピアニストともどもクラシカルな出自を持っていることは想像にかたくない。短いのが惜しい、けっこう聴ける演奏。英国盤。
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フランセ:交響曲

2016年07月28日 | Weblog
マルティノン指揮ORTF(ina配信)1972/7/23(放送)live

叙情的な演奏でフランセ特有のきびきびした動きより横の流れを重視したようなところがある。統制もそれに従ってやや緩く、響きもリズムもフランセというよりルーセルのようになっている。曲自体はっきり言って佳作とも言いがたい冗長なものであり、つまらない軽音楽をだらだら聴いているような残念なところがあるが、これもまたマルティノンの個性なのだろう。この曲はフランセにしては洒脱さが足りないが規模的にやりやすいのか、室内楽団の演目にあがることがたまにある。
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ルーセル:交響曲第3番

2016年07月28日 | Weblog
マルティノン指揮ORTF(ina配信)1970/6/21(放送)live

師の代表作を振った記録ということで興味深く聞き始めたが、落ち着いたテンポに四角四面の表現で拍子抜け。マルティノンらしいとも言える響きだがこれが徐々に熱をおびはじめ、シンバルの音に煽られるように迫力が増していく。二楽章が確信犯的にドラマティックで出色。力強いがあっさりとした三楽章、コンマスソロの入る緩徐部が丁寧過ぎて間がもたない感もある(響きはとても美しい)がしっかりとした足取りでスケール感を出した四楽章は、チェリを思わせる構築性があり、好きな人は好きだろう。徹底した明晰な響きへのこだわりは、この曲が野蛮主義を利用した受け狙いな作品ではなく、まぎれもなく現代フランスへ続く系譜に連なる作品であることを意識させる。もっともミュンシュ好きには物足りない。voxのプロコフィエフ交響曲全集を想起させる。この時期にしては音が悪い。inaにはもう一種ある。
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フランセ:幻想曲

2016年07月28日 | Weblog
ジャンドロン(Vc)作曲家(P)(ina配信)1962/2/4(放送)

溌剌としたフランセらしさがあらわれる曲ではフランセ自身粒だった音で溌剌としつつもそつなく連打していく。バックに徹する場合はまったく前に出ず無個性にひきこなす。一方チェロにそれは酷というような高音の細かい動きなどある曲で、特に前半ジャンドロンの音程など非常にあやうい。終わりに近づくにつれ安定してきてほっと楽しめる。ジャンドロンの音はじつに味わい深い。
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ドビュッシー:チェロ・ソナタ

2016年07月28日 | Weblog
ジャンドロン(Vc)フランセ(P)(ina配信)1962/2/4(放送)

曲がそういうものではあるのだけれど、枯れた味わいがある。表現に野心がなく、滋味を感じる。ジャンドロンの音は伸びやかでフランセのピアノとともに醒めた音ではあるが大きく呼吸をしている。PHILIPSのCDでも知られるコンビの演奏で、しかしそれにくらべればジャンドロンに細部のミスが目立ち、粗さを感じさせる。ina.frから配信されているが、CD化したかもしれない。
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ファリャ:スペインの庭の夜~抜粋

2016年07月28日 | Weblog
ハルフテル指揮ORTF(ina配信)1934/5/1

ソリスト不詳。アンゲルブレシュトの時代なのでアンゲルブレシュトが振ってアルフテルがピアノを弾いたと考えたいものだが、記載データは違う。ORTFの60年、という三回シリーズのラジオ放送のなかで流されたもので、正直この時代にしてはノイズ混じりながら音が良いけれど、曲の魅力が浮き立つほど音色感はない。ファリャっぽさが出ない。終楽章の一部だけでは全体像も見えない。
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ドビュッシー:管弦楽のための夜想曲~Ⅱ.祭

2016年07月28日 | Weblog
アンゲルブレシュト指揮ORTF(ina配信)1934/5/13

「ORTFの60年~Ⅰ.1934-44」(歯抜け期間を含み3日連続放送、バラで配信)1994/2/17の初回から。このオケの創設者としてまず取り上げられる。最初に抜粋、そのあと改めてしっかり流れるが、やけに音が良く、表現に振幅がありロザンタールのようなジャーンという派手さも気になり、律せられた明晰さはアンゲルブレシュトらしさと言えなくもないが、完成度がまだまだというか、少し違う感(最初の僅かな抜粋だけを改めて聴くとアンゲルブレシュトらしかったが)。
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サン・サーンス:交響曲第3番「オルガン付」~Ⅲ、Ⅳ

2016年07月27日 | Weblog
ブリュック指揮ORTFフィル、グリューネンヴァルド(ORG)(STEF)CD

同じCDなのに直前のアンゲルブレシュトのダンディとは録音状態がことなり、篭って聞き辛い。曲も古風だし指揮者もぱっとしないので、これは何か思い入れがなければ聴く必要はない音源か。
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