林檎乃「とほほ・・・。」ブログ

林檎乃麗の「とほほ・・・。」な日常を綴っています。 

近江鉄道デイドリーム4.

2015-10-27 | 鉄道・旅行
 4.折り返し10分の近江八幡と新八日市からの徒歩移動

八日市駅は単式1面1線と島式1面2線の地上ホームを有し、
近江鉄道本線と八日市線の分岐駅ともなっている。
駅舎側の単式ホーム1番線は本線下り、島式ホームの2番線は本線下り、
そして3番線は八日市線が使用、八日市線は近江八幡までを結ぶ。
八日市線は近江鉄道の中で唯一の他社合併による路線である。
もともとは1912年に設立された湖南鉄道によって、
翌年新八幡(現・近江八幡)から八日市口(現・新八日市)の区間が開業した。
その後湖南鉄道は琵琶湖鉄道汽船と合併するが、
琵琶湖鉄道汽船が京阪電気鉄道と合併する際に分離され、
湖南鉄道の社長が新たに設立した八日市鉄道によって路線を継承した。
戦時中の陸上交通統制法によって1944年3月に近江鉄道と合併した。

八日市駅での乗り換え時間は7分で、跨線橋を渡って既に停車していた八日市線に乗り換える。
単式ホームと島式ホームの間には中線があり、留置車両も見掛けた。
近江八幡での乗り換え時間は乗ってきた車両の折り返し時間の10分か、
次の車両を待つ38分の2種類を用意していた。
10分で折り返した場合は新八日市で下車して駅取材が出来る。
近江八幡でじっくり取材した場合には新八日市は断念するしかない。
熟慮した結果、近江八幡はまた次来る機会も取れると思うので、
ここは10分の折り返しを選択し、新八日市で下車することにした。
新八日市は湖南鉄道の本社として作られた瀟洒な木造駅舎が特徴的である。



湖南鉄道が開業したのは大正2年で既に100年以上の歳月が経っており、
老朽化も激しく2階部分には出入りできない。
時代に取り残された感覚に襲われる。
近くの家にはホーロー看板が残っていた。



予定ではここで28分待って八日市行きの八日市線に乗り込むことになっていたが、
八日市と新八日市は乗した感覚から距離が近いと感じ、歩くことにした。
実際ホームからは本線と八日市線の分岐の部分が僅かに見える。
そこで線路沿いの道を八日市まで歩くことにした。
途中、本線と八日市線が分岐する手前を踏切で渡り、八日市駅に到着した。
新八日市とは違い、こちらは三角屋根の形をした近代的な駅舎で、
歴史的経緯を知らなければ、何故“新”が付く方がぼろいのか疑問が残る。

新八日市駅の待合室には以下のような張り紙があった。

    太郎坊宮の神様

 太郎坊宮の神様『正勝吾勝勝速日天忍穂耳命』は、
 伊勢神宮内宮の神様『天照大御神』のご長男で、
 勝運授福の神様として、昔からお祀りされています。
 今年は、伊勢神宮式年遷宮が執り行われました。
 ご神縁ある太郎坊宮に、ぜひお詣り下さい。

「正勝吾勝勝速日天忍穂耳命」は「マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミ」と読み、
天照大神と素戔嗚尊が誓約を行った時、素戔嗚尊が天照大神の勾玉を借りて生んだ五皇子の長男で、
天照大神の子として高御産巣日神の娘である栲幡千千姫命の間に天火明命と瓊瓊杵尊を儲ける。
瓊瓊杵尊は建御雷神が大国主命から譲り受けた葦原中国に降り、皇室の祖先となったとされている。

八日市では予定より1本早い14:19の列車にギリギリ間に合った。
そこで駅取材は断念してこの列車で貴生川を目指すことにする。
コメント
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