rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

スーパームーン、2012年5月5日と6日

2012-05-06 22:46:08 | 空・雲・星・太陽たち
月が、ひときわ大きく輝く夜、スーパームーン。
地球と月の距離が、最短でしかも満月の幸運に恵まれてのこと。
今回、通常の満月より14パーセント大きく、30パーセント明るいという。

昨日はこどもの日。
玄関の軒先には、菖蒲の葉が飾られていた。
空には、大きな満月。
幽玄鬼気迫る情景、本当に鬼が徘徊しそうではないか。
小さな人は、菖蒲湯に長く浸かり、魔よけの効果を身につけていた。

月と地球は、運命共同体。
広大な宇宙に肩を寄せ合い浮かんでいる。
月がなければ、海の満ち干がなく、生物の生存と進化にも大きく影響していただろう。
だからというわけではないが、スーパームーンは、何かしらの作用を地球と地上に生きるものたちに与えるかもしれない。

それでも、今夜の月は美しい。
日本人は、月を大切に思ってきた。
なにかの予兆を告げる使者として、季節をともに愛でる伴侶として。
空を見上げてみよう、大きく丸い月がひときわ輝いているのを。

赤道直下のボルネオ島、東マレーシア

2012-05-06 00:40:28 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」ボルネオ島の北側に位置する、東マレーシア。
熱帯雨林が広がる、生き物の宝庫。
この島固有種であるのテングザルといい、カニクイザル、オラウータン、シルバーリーフザルなど多様なサルの楽園でもある。

東マレーシアの中心となる街クチンは、サワラク川河口に位置する。
マレー語でクチンとは猫のこと。
街には、ネコのオブジェが無数置いてあるという。
オブジェだけじゃなく、本物の猫もたくさんいたら、猫好きが訪れたい街の上位になるはず。
この街は、地図で見ると天然の水路がめぐらされた街となっている。
南シナ海に面した海岸付近にあるバコ国立公園は、熱帯雨林とマングローブが生い茂る。
運が良ければ、潮が引きマングローブの葉を食べに来る希少なテングザルに遇えるかもしれない。

クチンのあるサワラク州名物に、コショウがある。
マレーシアで生産するコショウの90パーセント以上で、日本は大のお得意様なのだそうだ。
ご多分に漏れず、コショウを使った様々なアイデア名物があるが、コショウの香水には驚いた。
確かにスパイシーな香りだろう。
けれども、イスラム教徒の多い国ならではの理由もあった。
香水の溶剤にアルコールがある、しかし、アルコールは宗教上ご法度であって、コショウから取れるコショウオイルを代替に使うなかからできたものらしい。

クチンのグルメの中に、”ラクサ”という麺物がある。
一般的には、卵麺を使うのだが、クチン流では細いビーフンで作る。
エビの濃厚なスープと唐辛子パウダーなどでできたスープで食べるもの。
食べる直前に、ライムを搾ったり、サンバルというエビの塩辛を加える。
他には、サワーソップを使ったアイスクリームがある。
サワーソップとは、別名オランダドリアンといい、普通のドリアンよりも酸味があるらしい。
それにヨーグルトをブレンドして作るアイスクリームは、バナナのようにクリーミーで、パイナップルのよう爽やかな酸味があり、とても美味しいという。

クチンは、ビーズ細工の工芸品も有名。
もともとは、赤ちゃんの背負子にした魔よけが由来。
数百年から数千年前、ビーズは富の象徴として代々受け継がれる家宝であった。
それらの大半は、中国やオランダから持ち込まれたもので、ガラスや陶器でできている。

クチンからボートで30分にあるアナライス温泉は、山岳民族ビタユ族の住むアナライス村にある。
ここで足湯に浸かり、ミサイクチンのお茶を飲むと、健康にとてもいいとされる。
ミサイクチンの葉には、解毒作用があり、利尿作用、高血圧、糖尿病に効果があるらしい。
ちなみにミサイクチンの花は白く、おしべがピンと長いところが、猫のひげに似ているところから、その名も”猫のひげ”とそのままついている。
ここに、クエ・ラピスというお菓子がある。
真緑に赤、黄色にオレンジ、ピンク、けばけばしい色の付いた層状に焼かれたバームクーヘンのような焼き菓子だ。
その毒々しく思える色に引いてしまうが、全て植物や果物からとった天然色素で無害とのこと。
一方の味は、ほの甘く素朴な味わいだという。

東マレーシアは、赤道直下の熱帯にある。
豊かな水と緑が育む命のゆりかご。
人の身勝手で、命のゆりかごを破壊しないように、大切にしていこう。