アルジェの女達
サルタンバンクの一家
知らぬものはいない20世紀の巨匠、パブロ・ピカソ。
アカデミックな画法のものから、キュビズム、シュルレアリスムにいたるまで、具象絵画を蹂躙。
旺盛な制作力で、平面と立体作品をあわせ生涯で150,000点に及ぶ作品を生み出した。
どのような表現手段をとっても、上手く決めてしまう。
先達の名画をピカソアレンジによって、別の名画に作り出す。
まったくもって、けしからん。
ずるいではないか!!
ピカソ、なんてやつだ。
それも、激動の時代の真っ只中に生きた、時代の寵児だからなのかもしれない。
神は、ときどき、そのような時代のエッセンスを盛り込んだ芸術家をおくりだす。
ピカソは、その稀な一人。
轡をはめられて、描け描けと急かされていたのかもしれないと思うと、神も無体なことをする。
もっとも、それに耐えられるエネルギッシュな資質を持ち合わせていたピカソなのであった。
神の激烈な恩寵に触れてみたい気持ちが、無いわけではないひよわな自分。
そうだ、ピカソの絵を通して見て、莫大な芸術のきらめきを垣間見てみよう。