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世界中で愛されるうさちゃん、ミッフィーの街ユトレヒト

2012-05-26 23:47:03 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」オランダのユトレヒト。
アムステルダムから自動車で南に1時間のところにある、オランダ第4の都市で古都。
なによりも、”ミッフィー”の生みの親ディック・ブルーナの生まれ暮らす街で、街のいたるところに彼の生んだキャラクターがあるようだ。

ミッフィーはイギリスでの通称、本国ではナインチェNijntje Pluisとして親しまれている。
子供を育てる過程において、ミッフィーの存在は大きい。
中くらいの人と小さい人に、どれほどミッフィーの絵本を読み聞かせたことだろう。
自分としては、犬のスナッフィーが大好きで、大小スナッフィーのぬいぐるみを今も大事に飾っている。
単純化されて丸みのある造形が、暖かみと愛らしさを生み、子供から大人にいたるまで幅広い支持を集める要因であろう。
ミッフィーとスナッフィーファンとしては、是非とも訪れてミッフィーワールドを堪能したいものだ。

ユトレヒトの街並は、おとぎの国のような建物と運河が形作っている。
レンガ造りの建物は、13世紀からの古いものも現存するほどで、統一感があり美しい。
街の広場では市場も立ち、市民生活を活気付かせている。
ストロープ・ワッフルは、庶民の食べ物。
薄いワッフルをさらに薄く半分に切り、キャラメルソースを塗りはさむ。
バーリングは、ニシンの塩漬け。
老いも若きも、ニシンをつまみあげ、上向きになって口へ垂らすようにして食べるのが、バーリングの正しい食べ方。
屋台では、スティック状に押し切る器具で切った生のジャガイモをその場で揚げたフライドポテト、その上にたっぷりのマヨネーズをかけて提供する。
熱々ホクホクのフライドポテトは、なんて食欲をそそるのだろうか。

アムステルダムより北に位置するザーンセ・スカンスは、風車の立ち並ぶもっともオランダらしいところ。
5月から6月にかけて、チューリップなどに代表されるお花畑の広がる夢のような風景が楽しめる。
ここでは、以前風車で挽いていた小麦粉の替わりにマスタードを挽くようになった。
それからは、マスタードが豊富になり、マスタード・スープなるものが食べられるようになったらしい。
クリームスープにマスタードを加えたもので、クリーミーななかにマスタードの香りとほのかな酸味がアクセントで、さっぱりと食べられるもの。
ちなみに、マスタードは、からしを挽いたものに醸造酢を加えて煉ったもの。
また、チーズにマスタードをつけて食べるやり方もある。

さらに、ザーンセ・スカンスより北にチーズで有名なアルクマールがある。
こちらについては、以前「世界ふれあい街歩き」で書いたと思うので、割愛する。

オランダは、とても美しい。
何処もかしこも人の手が入っているが、かといって自然を虐げているように見られない。
絶えず排水をしていかなければ、国土が海に沈んでしまうからこそ、危機感を持ち、水以外のところは自然の意に副うように大切に守り育てているからなのだろうか。
なんとも矛盾しているが、そのような自然と人との共存を意識している強みといったものがある気がする。
その生真面目さが、ミッフィーの形にも表れていると感じるのは、誇大解釈か。