rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

カミキリムシとカブトムシ、そして立秋

2012-08-07 23:18:34 | 生き物たち
昨夜は、網戸にカミキリムシとカブトムシがやってきた。
あとは、常連の羽蟻も。
オスの大きなカブトムシは、我が物顔に網戸を支配していた。
でも、そのカブトムシ、朝にはどこかへ飛び去ったようで姿が見られなかったのだが、カミキリムシはここが気に入ったようで、今の長い触角をピンと伸ばし、もうここはオレ様の縄張りとばかりにあたりを警戒している。
ベランダ用サンダルが、彼のお気に入りの場所、物見やぐらか城といったところか。
その左足用のつま先先端に前足をかけ、頭をもたげている。

昨日といい、今日も、不安定な空模様だった。
雷雨に夕立、乾いた地面を潤すには、まだまだ少ない雨量なのだが、心から熱を帯びた地表の熱を随分と下げ、今夜も涼しく寝心地よさそうだ。
待望の雨に、植物も虫も大喜びしているだろう。
水は、命の源でもあり、死神でもある。
しかし、生を受けた瞬間から死も同時に約束されている生き物は、水で命を繫ぎ、水がなくても多すぎても命を奪われる。
これは、いたし方のないことなのだ。
長い生命のサイクルのなかでは、人の感情はこれっぽちも省みられない。
カミキリムシもカブトムシも羽蟻も、等価なのだな。
ここは、命あるものたちに憐れみと慈しみをもって、人はその生を全うするしなかい。

雨で潤い冷やされた夜には、もう秋が紛れ込んでいるのか、物思いに囚われる。
そうだ、今日は立秋なのであった。
秋の先鋒、虫の音と涼しい夜風。