rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

米一袋30キロ

2013-09-03 22:39:07 | 随想たち
今年の米が出来た。
それで今日は、籾の脱穀をする日。
毎年頼んでいる脱穀所に新しい機械が導入され、米袋の積み下ろしが楽になる。
そうとは知らなかったから、中くらいの人の手を借りることになっていた。
予定の時間より1時間早く脱穀をすることになり、家人と中くらいの人抜きで脱穀所に義父母が向かう。
家人が帰ってきて間もなく脱穀所から義父母が戻り、少ししてから中くらいの人も帰ってきた。
脱穀所での荷の上げ下ろしを心配していたけれど、先の通りで困らなかったと聞き一安心。
手伝いを張り切っていた中くらいの人の出番は少なくなったけれど、軽トラから米袋を移動する役は残っている。
米袋一つ30キロ。
普段持つことのない重さに腰を痛めないよう、体全体を使って運んでいた。
これから1年、食べていくための米。
まだ3袋近く前の米が残っているけれど、まずは新米を賞味してみようと、近々精米するという。

このあたりは、雨不足ではあったけれど、灌漑設備の整った田んぼは困ることがなかった。
高温障害を除けば、むしろ、台風など来なかったおかげで稲もねなく、刈り取りもスムーズに豊作だ。
今年も多くの米が取れたと、義父母は満足している。

今年の過激な天候に翻弄された日本列島。
丹精込めた田畑の作物が、被害にあった地域も多い。
自然の猛威を恨んでもどうすることも出来ないが、先々の生活を支える収入の不安は納まらない。
米一袋30キロ、この重さはただの重さではないのだ。
労働の重さ、食べ物のありがたさ、収穫する荷まで至った運のよさ、たくさんの意味ある重さ。
今回のように手伝いをすることによって、中くらいの人が重さの背後にある意味を感じ取ることが出来たならいうことなしと、ほんの淡い希望を持ってみた。

お米、無駄にすることなく大事に食べさせていただこう。