大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

高校ライトノベル・希望ヶ丘青春高校有頂天演劇部の鉄火場⑦一掛け二掛け三掛けて……①

2016-09-30 06:25:45 | 青春高校
希望ヶ丘青春高校有頂天演劇部の鉄火場⑦
一掛け二掛け三掛けて……①



 一かけ 二かけて 三かけて
 四かけ 五かけて 六かけて
 橋の欄干(らんかん) 腰かけて
 遥か向うを 眺むれば
 十七八の 小娘(こむすめ)が
 片手に花持ち 線香(せんこ) 持ち
お前はどこかと 問うたれば
わたしゃ九州 鹿児島の
 西郷の娘に ございます
 明治十年 戦争に
 討死なされた 西郷さん
お墓参りも せにゃならぬ



 このわらべ歌ご存じでしょうか。ご存じで「セッセーノヨイヨイヨイ」の掛け声で手遊びができる人は、まあ、還暦を超えた……そう、関東、山陰、南九州あたりでしょうか。

 あたしは、これが出来ます。102歳になるひい祖母ちゃんに教えてもらった……というより、お相手をさせられているうちに覚えてしまったようなわけです。

 むろん子どもの頃です。

 手遊びなんて、今の子どもはしないでしょう。子どもの手遊び……スマホかゲームを連想するのが並の神経なんでしょうね。

 でも、あたしは好きなんです。

 演劇部なんてオタク部活に入った最大の理由は、演劇部のみんなができたからです。実に変なクラブです。
 どこから話そう……あたし西郷さんが好きなんです。西郷さんて写真が一枚もないんです。みんな上野の山の銅像を西郷さんと思っているようですが、除幕式の時、奥さんが言いました。

「宿んしはこげんなお人じゃなかったこてえ」

 でも、上野の西郷さんは、あそこに百年以上も立っているんです。あたしの西郷さんは、あの西郷さんです。
 右足がわずかに短いので、五ミリほどの銅版をかましてあります。それから連れている犬の名前は「ツン」と言います。薩摩犬はもっと小さいのですが、少し大きめに作ってあります。表情、体格、ちょっと右足を踏み出したところなど、絶妙なフォルムです。

 役者で、このフォルムがとれる人はいません。姿勢がとても自然で、演劇のことばでは「ぶら上がった姿」と言います。平たく言えば、その人が一番その人らしく力を抜いて立ち上がった姿とでもいいましょうか。
 ぶら上がっているのに山のように静かで大きな人格を感じさせます。

 みなさん西郷さんの名前は「隆盛」だと思っていますよね。本当は「隆永」っていうんです。
 明治になって国民全員の戸籍を作ることになったとき、西郷さんは無頓着な人で「おはん、ついでにおいのもやってたもんせ」ということで代理に友人をたてました。
「西郷様の忌み名は、なんと申される」
 江戸出身の役人が聞きます。西郷さんは日常は「吉之助」で、周囲からは「せごどん」や「吉之助さー」と呼ばれていました。
 で、友だちは忌み名が思い出せず、とっさに出たのが「隆盛」でした。

「そりゃあ、おはんジ様(祖父)ん忌み名じゃが。ガハハハハ」

 で、特に訂正もせずに通してしまいました。
 弟さんを西郷従道といいますが、これも間違いです。ほんとうは「隆道」と言います。ところが薩摩弁は江戸の人間には分かりにくく、何度も聞きなおされ、音読みで「リュウドウじゃ!」と言いました。江戸の役人は「ああ、ジュウドウでござるな。ならば従道でしょう」と一人合点に決めてしまいました。いいかげんくたびれた友人は訂正もせずに西郷兄弟のところにもどってきました。

 あたしは、こういう薩摩人が好きです。また、こういう西郷さんのような人物を演じられる役者がいないことが残念です。

 ほんとは、この手遊び歌について語りたかったんですが、長くなるので次にします。


                  演技組  筧 十世(かけい とよ) 

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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評・48『藁の盾/アイアンマン3』

2016-09-30 06:09:20 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評・48
『藁の盾/アイアンマン3』


この春(2016年4月)に逝ってしまった滝川浩一君を偲びつつ


これは悪友の映画評論家・滝川浩一が身内に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです


☆藁の盾

 とりあえず褒めておきます。 

 三池崇史にしては抑制の効いた画面です。程ほどにサスペンスも利いています……まぁ こんな所。

 細かい指摘ですが、三池崇史は殴る蹴る刃物を振り回す……までの監督やね、作品にチャカ持ち込むなら、銃器専門の監督(出来りゃアメリカ人の)を雇った方が宜しいようで……。
 まず、ピストル訓練で 大沢たかおが照準を定めるのに片目を瞑っている……有り得ない、最近 漸くライフル照準で スコープに目をくっつけるのが無くなってきたのに…信じられん。松嶋菜々子は両目開いているが上体が後ろに傾き過ぎ、それと発射後の反動が嘘っぱち、通常スピードならまだしも わざわざスローモーションにするから…あ~~あ チョンバレ。
 前からフルスロットルで突っ込んで来るタンクローリーに9ミリ弾で何をしたい訳? ケツが滑り落ちそうでしたわいな。タンクの中身がニトログリセリンって……ほんであの程度の爆発ですか…ホ~〓〓  犯人護送中に邪魔される話は色々ありまっさかい まぁ パクリやとは申しませんが、原作は読んで無いんで置いとくとして、映画を見る限り“S,W,A,T,”と“ガントレット”をミックスして 日本的ネットリ感でまとめた作品です。
 それでもええんですが、5人の護衛警官の描き方が表面的過ぎる、犯人/藤原もコントラストが効いていないし、賞金をかける山崎も薄っぺらい。この部分が本作の肝! ここの手抜きは致命的、嗚呼。
 三池崇史の「これまで日本に無かった映画を~」って意気込みは理解するが、アメリカ映画の形だけを真似てもアキマヘン。
 まず、作品から銃器を除きましょう、殴る蹴る斬るが三池崇史の限界だと、まず本人が自覚していただきたい……ナンマンダブ~〓

☆アイアンマン3

 アイアンマンシリーズの中ではダントツの面白さと規模、相変わらずストーリーが破綻してるのは……なんせ原作が古いアメコミですから見過ごしてあげましょう。そこんとこ御納得いただければ、あとはジェットコースタームービーに成っとります。まぁ、ストーリーを追っかけても仕方ないので……ああっと、本編が終わっても席を立たずに最後まで座ってて下さい、ボーナス有りです(ちょっと微妙ですがね)
 それにしても、日本配給元がまたまた騙しをやっとりまんなぁ、なぁにが「さらば アイアンマン」なんですかねぇ、来年か再来年にアベンジャーズ2が決まっとりますし、本作が大コケせんかぎりアイアンマン4どころか5だって有り得ます。マーベル(て事は ディズニーですが)は次のアベンジャーズに向け 本作に続いてマイティ・ソー/キャプテンアメリカの続編、新しいヒーロー(といっても昔のマーベルヒーローですがね)物をガンガン作るようで……いつか来た道でんなぁ。
 それより 今回気になったのは、クリストファー・ノーラン(インセプション/バットマンのリ・ブート/古くはメメントの監督)の“MAN OF STEAL”あのスーパーマンのリ・ブートです。予告編を見ているだけで雰囲気有ります。
 もう一つ、ジョニー・デップの“ローン・レンジャー”が少しずつ顔を見せ始めてます。ジョニーはレンジャーじゃなく、インディアンのトント役…なぁんていって 判って貰えるのは60代以上のジェネレーションだぜ キモサベ〓 こいつも面白そう ハオ インディアン嘘つかない

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