昨日来、古い本を引っ張り出し読み始めました。
「伊勢物語」です。
菖蒲・杜若・しょうぶなど、これらの花が咲くときは何となく思い出されるのが、旅に出て苦労をする、業平のことです。そして、たまたま、八橋(お干菓子)のお干菓子を頂いたので、また、読み返してみようか?・・・
平家物語にしても、まだ読み始めたばかりで一年は掛かりそうなのに・・
次の本に挑戦するとは、些か節制がないようにも思いましたが、季節感のある九段の東下りを読みだしました。
「伊勢物語」はその成立年代、作者などについては、明らかでない点が多く平安時代前期に出来た歌物語で作者は知られていませんが実在した在原業平をモデルとする「昔男」が主人公で125段からなる物語となっています。
『からごろも 着つつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞ思う』
昔ある男が、もう都にはいられないと思い友とともに、東国へと旅立った。三河の国八つ橋と言う所で「かきつばた」の花が見事に咲いていた。男は京に残してきた女への思いを、
『かきつばた』の五文字をかしらに置いて歌を詠み周りりは皆乾飯の上に涙を落として泣いた。
六歌仙・三十六歌仙の一人で、天才歌人と言われた。
父方をたどれば、平城天皇の孫・桓武天皇の曾孫。
母方をたどれば、桓武天皇の孫にあたる。
家系だけを見ればどの天皇よりも嫡流と言えたが、祖父・父が権力争いに負けた為臣籍下に下った。
別称の在五中将は在原氏の五男で右近衛権中将であったことから、くるという。
八つ橋は、また次の機会で・・・
杜若(かきつばた)
花言葉・・・幸運・雄弁