あなた
午前中は町内会のゴミ拾い大勢の方が集まり、一時間くらいで終わりました。
二階の片付けをしていると、「森鴎外」の短編集がでてきました。
”高瀬舟”昔読んだ頃と違うのは当たり前ですが…
感じ方が随分と違うものですね、一人になって読んでみると、胸がキュンと締めつけられそう…
”安楽死”喜助は殺してはいない、でも手助けでも”罪”は”罪”…切ないね。
弟殺しの罪で島送りになった喜助。
『喜助は、小さいときに両親を流行病でなくし、弟との二人暮らしをしていた。
だが、弟が病気で働けなくなり、喜助が弟を養うようになっていた。
あるとき、喜助が仕事から帰ると、兄に負担をかけているのを苦にして、弟が剃刀で喉笛をさし自殺を図っていた。
だが、うまくいかず刃が喉に刺さったままになっていた。弟は、剃刀の刃を抜いて早く楽にさせてくれ(=死なせてくれ)と懇願する。
あまりにも、弟が必死に頼むので喜助は仕方なく剃刀の刃を抜いてしまった。(=弟を殺してしまった。)
ちょうどそのとき、近所の婆さんが家に入ってきてそれを見るなり、顔色を変えて出ていった。
こうして、喜助は罪人になり、高瀬舟で島送りされることになったのである。
庄兵衛は、果たして人殺しなのだろうかと疑問を持つ。
考えた末に、結局は上の判断に任すほかないと思うのだが云々…』、
兄弟愛でしょうか?
哀しい話です。