『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

舞い踊ったボタン雪…脆くも形はなくなって…雪のなかの泡になって…

2015-02-25 15:36:15 | Weblog

                                  
                匂い梅花 今年も咲いてくれます様に… 

    あなた

 午前中はボタン雪が静かに、ただ静かに降っていました。

 決して積もることはないのに…

 去年の雪の上に落ちては…消えて…そんな事の繰り返し。

 冬には戻れず!春にもなれず…

 舞い踊ったボタン雪…脆くも形はなくなって…雪のなかの泡になって…

 生暖かい…

 去年の雪から立ち込めるのか?

 雪霧の様に辺りが”ボオ~ッ”っと烟っている。

 春霞でなく、花曇りでもなく…

 お陽さんが出ていないので、雪の輝きがない…

 

 『はるのよの ゆめばかりなる たまくらに かひなくたたむ なこそをしけれ』

                            「周防内侍」

 「春の夜の儚い夢を詠んだ短歌です。」

 平安の世で、なくても人の一生は儚いものと思います。