『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

昔ながらのお花が可愛いって…しばし見惚れて…。

2015-04-13 15:21:32 | Weblog

             
             

   あなた 

 ”ヒマラヤ雪の下”綺麗でしょう

 水仙もようやく花開いて、ご近所の方々が見に、いらっしゃいました。

 昔ながらのお花が可愛いって…しばし見惚れて…。

 お隣りさんはあなたに、もっと樹木についての消毒など聞きたかったって、

 言ってらしたよ。

 風は少し冷たいけど、柔らかな春のお陽さんが眩しい…

 あなたも庭のなかを見廻りたいでしょうに…

 そう思うと悲しくなるよ。

 齢を重ねると楽しく過ごした日々のことばかりが思い出され、

 今、たくさんの人の優しさで、いち日一日を過ごしていることを忘れがち…

 傲慢人間になってしまうね…

 ようやく暖かさを取り戻して小さな花を見ながらのお喋り、

 久しぶりに楽しかったよ。

 窓越しに眺める小さな庭!

 石楠花の葉っぱが心地よげにサヤサヤと揺らめいて…

 春が嬉しのでしょう。

 

 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。

 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。

 おごれる人も久しからず。ただ春の夜の夢のごとし。

 たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。

 平家物語冒頭部分、この時期になると妙に思い出されるこの物語。

 そして叶わぬ恋の「横笛」悲しいね。

 平安時代へ、のめりこむ…

 そんな切なさに…

 心が折れそうに痛い…