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新潟知事選(9) メディアの反応 新聞各社の社説(3)

2016-10-24 16:43:35 | 昨日の風 今日の風

新潟知事選(9) メディアの反応 
新聞各社の社説(3)
 
今回は東京新聞社説と地元紙新潟日報の社説に見る新潟知事選です。

 東京新聞社説 見出し: 「新潟」野党勝利 再稼働反対の意思示す
  
出しは単純明快。今まで述べてきたどの新聞社説(朝日、読売、毎日、産経)よりも解りやすく、
  新聞社の意思表示としては理解しやすい。
  冒頭の一文も明快に新聞社の意志・姿勢を打ち出した解りやすい文章だ。

  東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に対する県民の反対の強さを全国に示した。
  
  安倍政権は選挙で示された民意を真摯に受け止めるべきだ。


  東京新聞のこの単純明快さが私は好きだ。
  民進党についても、分かりやすい文章で軸足の定まらない迷走ぶりを次のように述べている。

  県知事選で民進党は支持組織の連合傘下に電力総連がある事情から早々に自主投票にとどめた。
     終盤
に なって蓮舫代表が米山氏の応援演説に駆けつけたが、与党と野党のどちら側につくのか、 
     ……猛省して今後の選挙戦略を練り直すべきである。


 新潟日報社説 見出し: 再稼働「ノー」の民意示す。
  
国の今後のエネルギー政策にも大きな影響を与えることになる。
  県政史上初めて野党系知事となる、49歳の若きリーダーの手腕に注目したい。

  地元紙だけに、投票率が意外と伸びなかった理由に、「原発再稼働」が大きな争点となった結果、
  それ以外の政策論争が低迷だったことをあげている。少子高齢化や人口減少への対応、景気・雇用の回復など課
  題は多いのに、政策論争にまで発展しなかったことを懸念している。
 
  県人口は230万人を割り込んだ、少子高齢化や過疎化が進み安倍政権が進める経済政策「アベノミクス」の恩
  恵は地方には届かず、格差は拡大している。

  ……若者の県外流出に歯止めをかけ、県税収入を上げていくためには一層の産業振興が必要だ。

  中央紙が、野党勝利と原発再稼働に歯止めがかかるのかと
、論点を絞った社説の中で、新潟日報は地元紙らし
  い論旨のすすめ方で好感が持てる。
   

まとめ
    各新聞社の社説で、新潟知事選をどのようにとらえているのか。争点となった原発再稼働の問題を新聞各
    社はどのように考えているのかまとめてみたい。                                                              

  朝日新聞 …… 脱原発 原発稼働には慎重 
          泉田氏の路線を継承する米山氏の当選は、新潟県民の原発に対する不安の表れだと評価し、
                            安倍政権の原発に対する舵取りの方向転換を促す。
  読売新聞 …… 原発推進
          安全性が確認された原子力発電は、再稼働する必要がある。
  毎日新聞 …… 
社説ではそこまで踏み込んだ論旨を展開していない。リベラルな論旨の展開だけに私には                ちょっと物足りなさを感じる。社説では誰にでも受け入れられるような優等生の論旨ではな                    く、毎日新聞としての姿勢を明確に表現して欲しい。今回の社説は解説文を読んでいるよう             
     でした。 
    産経新聞 …… 原発推進
         『原子力発電が必要だと考える多くの人がいる。勝利におごり、そうした声に耳をふさげば、 
            新潟県だけでなく日本の将来に影が差す。』と言い切る厚かましさには憤りを感じる。
 東京新聞 …… 脱原発  
         この新聞の社説は誰にでも理解できるような平易な文章で好感が持てる。 
 新潟日報 …… 地元新聞としては当然の成り行きで、原発再稼働について踏み込んだ論旨の展開はない。
            地元の安全や繁栄に寄与する地方紙としては仕方のないことなのでしょう。
                                            
 (おわり)


      
 どの新聞を購読するかは、とても大切な問題であることが理解できると思います。
       どの新聞でもよい。契約時の景品目当てに数カ月ごとに購読新聞を取り換える人も多いと聞きますが、
       新聞には新聞各社の特徴があり、ものの考え方も違ってきます。
       自分にとって、どの新聞が好みの新聞なのかを知ることは非常に難しいことですが、
       でも非常に大切なことだと思います。
                                         (2016.10.25
記)
           

           

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