新型コロナウイルス ②-②
またしてもトイレットペーパーがなくなった
なぜ、トイレットペーパーなのか?
東日本大震災:
9年前の2011年3月11日に起こった東日本大震災。
大規模で広範囲にわたって、壊滅的な被害が東日本を襲いました。
この時は、トイレットペーパーだけでなく、
あらゆるものが買占めの対象になったようです。
ガソリンは交通網が地震や津波などにより、
通常の流通を維持することが困難になってしまったため、
広範囲の地域でガソリンスタンドの前に、長い車の列ができました。
日用品では、乾電池 ティッシュペーパー トイレットペーパー 紙おむつ
ガソリン携行缶。
食料品 では、飲料水・米・カップラーメン・缶詰など広範囲に渡って買い占めが
行われました。
スーパーもコンビニも商品棚は空っぽだから、一層物がほしくなる。
とりあえず必要ではないが、予備のために購入する人が多くなる。
「早い者勝ち」という風潮が蔓延し、我先にと売り場に殺到する。
買占めに走ることを、「浅ましい」と思いながら、
多くの人が同じことをやっていると、
「浅ましい」とか「品位に欠ける」などという感覚は薄れてしまうのでしょう。
それでも、暴動や略奪に発展しないだけ良しとしなければならないのでしょう。
新型コロナウイルス騒動でもやっぱりトイレットペーパーが……
今度もまたマスクやトイレットペーパー、ティッシュなどとともに、
感染症対策とは無関係と思われる米、カップ麺、電池などが買占め(?)などにより、
店頭から姿を消したようです(いうまでもなく、
現在ではマスク以外は十分に供給されているようです)。
今回の騒動は「トイレットペーパーが不足するらしい」
というデマがSNSて流れたことが発端のようです。
製造メーカーなどではコスト削減のため、
徹底した在庫管理やデーター分析をおこない、
生産量は近年及び前年の流通実績をもとに厳しく生産管理をしています。
したがって、ある時期過剰に増えた急な需要に生産量が追いつきません。
メディアによる品不足の情報が、
連日報道で繰り返し流されることで、「買占め」を誘発する遠因にもなっています。
一見平和で穏やかに見える社会も、
大きな社会的な負の出来事が起きると、
実はとても脆い危うさを持っていることがわかります。
日常の生活から逸脱し、非日常の生活にさらされた時、
私たちは混乱し、自分を優先してしまいがちです。
社会的混乱の延長線上に「買占め」という
「自我の優先」という感情が出てしまうのも仕方のないことなのかもしれません。
もう少し柔らかな表現をすると、
コロナ感染拡大という社会的な非日常の世界にさらされた私たちの不安は
増大していきます。
先の見えないことに対する不安を抱え、
「品薄の商品」を買うことで、
わずかばかりの安心感を手に入れることができるからではないのでしょうか。
なぜ、トイレットペーパーなのか?
例えば「米」がなければ「麺類」や「パン」で代替えすることができます。
パンツや靴下がなくても決定的なダメージにはなりません。
しかし、水洗トイレが普及した現在においてトイレットペーパーは代替え品ではまかなえない、
水と同じように絶対の生活必需品なのです。
買いだめをした人の9割の人が、
「トイレットペーパーが不足する」という情報が「デマ」だと知っていても、
店頭に走った、という調査結果があります。
不安に駆られた人々が店頭に走ったとしても、
その行為を責めることはできないと思います。
ワンロールのトイレットペーパーを得るために、
「品位」を捨てたとしても、
家族というかけがいのない小さな社会を守るために、
店頭に走った行為を責めることはできません。
必要なことは、「情報」におどらせられない冷静さを持つということだと思います。
メディアが流す「情報」がいつも正しいとは限らないのですから。
昨日 今日のニュースから
新型コロナウイルス感染者 全国 1万5905人(前日比+45人)
東京 4883(+15) 大阪 1751(+1) 神奈川 1178(+7)
○ コロナ再陽性 全国で35人
治ったはずなのに、検査で再び陽性になった感染者、全国で35人。
この感染症が容易ならざる性質を持っていることを示しています。
感染者の集計の数字は減少の傾向を示し、
各地で感染対策の緩和が検討されていますが、油断は禁物です。
○ 理由は再燃か再感染か 「再陽性」について
検査で陰性と確認された後に再び陽性になる。その原因がわからない。
ウイルスの特性を理解するにはまだまだ時間が必要なのでしょう。
○ 学校9月入学 課題山積
過去に何度も検討しながら実現しなかった経緯があり、
義務教育の開始年齢が諸外国より遅れる恐れがあり、十分な議論が必要です。
○ 児童虐待1~2割増し
休校や外出自粛が原因ではないか。大人の神経も疲れています。
我慢を強いられるということは、大人にとっても、子供にとっても苦痛なのです。
○ ソウル86人集団感染
感染拡大が沈静化し、行動制限を大幅に緩和した韓国。
クラブの客を中心とした集団感染。「三密」を犯すことの危険性が改めて確認されました。
(つれづれに……心もよう№103) (2020.5.11記)
今回の騒動には全く動じませんでした
トイレットペパーも普通に店頭に並ぶようになりました
マスクもこれまでのを大事に使っているうちに
スーパーで手ごろな値段で手に入るようになりました
戦後(まだ子供でしたが)の何もない時代を生きてきたのでもの不足はそれほど怖くなかった気がしています
今の日本 そんなことが起こるはずがありませんものね
いろいろと考えさせられるコロナ問題です
きっちりと決まりを守りながら頑張ろうと思います
どんな騒動があっても、我が家では慌てふためくことは
ほとんどありません。
不足していれば、
不足しているように生活すればすむことです。
緊急時に、平常の暮らしを維持しようとするところに
無理が生じるのだと思います。
二宮尊徳の実践の中に「分度」という言葉(考え方)があります。
なにごとも、身の丈や環境にあった生活設計をたてて、実践するという考え方です。尊徳翁のように強い意志と行動力を持つことは難しいけれど、含蓄のある言葉だと思います。