あむじいのいっしょに読もう(2)
みんなでぽん!
4月になって新しいお友達が沢山入園してきました。
まだ、園の生活に慣れなくて、毎朝泣いている子供さんもいます。
今日の「アムじいのいっしょに読もう」は、3歳未満児の教室です。
拍子木を鳴らし、朝の挨拶を元気よくして、さあ始まりです。
子どもたちの目が輝いて、あむじいを見つめています。
「みんなでぽん!」は、大きな紙芝居です。
大きな白いまるがひとつ、みんなで元気よく手をたたくと、中から こびとが飛び出しました。
次は、白い四角の中から、ポンと手をたたくとロボットが飛び出てきました。
あっ、次は三角が出てきたぞ。三角の中にから今度は何が出てくるかな?(みんなの気持ちを集中させて)、
「さぁー、元気にぽん、とてをたたいてみましょう」。
みんなの目が輝き、緊張していた顔が、ニコニコ顔になってきました。
発言自由。わいわいがやがやもいいよ。(みんなの気持ちが高まった処で、次の本の紹介です)
本の紹介は、今からみんなで読む本が、どんなにワクワクする本なのか、思い入れいっぱいに紹介します。
この場面で、園児たちの気持ちは、あむじいの本に集中してきます。
かえるがぴょーん。犬がびょよーん。ばったがびょびょびょびよびょーん。(園児たちは擬音が大好きです)
「さぁーみんなで言ってみよう。大きな声で、びょびょびょびよびょーん」
(あむじいの脱線に、園児たちは大喜びです)
「あれー、かたつむりさんがでてきたぞ。かたつむりさんジャンプできるかな」
(園児たちは、興味津々です) さあーかたつむりさんは……(園児たちの気持ちを十分惹きつけて……)
最後の出し物は、終りに向けて興奮した園児たちの気持ちを静めるための、
静かな内容の本です。
「大好きなお母さんが、呼んでいるよ。みんなはなんて返事するのかな?」
(園児たちの反応がなくてもだいじょうぶです)
「○○ちゃーん」て呼ばれたら「ハーイ」って元気よく、お返事だよね。
「さーみんな、お返事の練習だよ」
(あむじいが手を挙げて、少しおどけながら「はーい」と言えば、園児たちがこれに続きます)
今日のテーマは、「みんなで楽しくコミニュケーション」でした。
所要時間45分。
(2016.4.26記)
文を読みながら私まで園児さんなったような気持になりました。
は~い!いいお返事できました。ほめてください。
園児さんの心をつかむのがうまいですね。
やさしい、まあるいこころになれました。
ありがとうございました。
でも、よく見ていると、元気のない子、声を出さない子がいます。特別にその子の名前を読んで、もう一度反応を見ます。体の具合が悪いのか。コミュニケーションをとることが苦手なのか。生活環境にストレスになるようなことがあったのか。松本清張ばりの推理力と洞察力で、気になる子とのコミュニケーションは、とても大切な時間になります。さりげなく、あむじいの流れに誘い込み、少しだけ子どもの心の内を考えてみます。
終了後に保育士さんと少しお話をして、あむじいの時間は終わります。
こうした関わりの中で ひとつひとつが、「一期一会」だと思っています。
だから終りに、「ろこちゃーん」、「はーい」。
元気によくできました。ありがとう……