過酷な労働 常態化か (大東建託)
協定超す残業
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過当競争の果てにたどり着いたのが、低賃金であり、
働く者への過酷な労働である。
働く者あっての企業であることを忘れてしまえば、
組織は内部から腐っていき、やがて崩壊する。
当たり前のことが、当たり前に存在しない社会は生きずらい。
無理な競争を強いられ、労働環境はどんどん過酷になっていく。
大東建託 お前もか
賃貸住宅建設大手の大東建託の神奈川支店が、
労使協定で定める上限を超えて社員に長時間労働をさせたとして
労働基準監督署から是正勧告を受けていた。
(朝日新聞7/3)
「労務管理のずさんな組織」はやがて崩壊する。
労働者は入れ替えが効くという考えは、大きな誤りである。
労働者を人間として見るか、スペアの効く部品として見るか。
部品として扱えば、愛社精神は無くなる。
人間関係を円滑にする潤滑油の役割もなくなってくるから、
やがて 油の切れた機械は、摩滅し機能を停止してしまう。
元社員からの証言
残業時間を実際より短く申告。
残業が月70時間を超えて申告すると始末書を書かされ、残業時間も修正させられるから。
最も一般的に行われている残業時間の修正である。
「成果が取れていないのに、帰らないよな」と、脅しともとれる上司の発言。
結局、長時間労働をせざるを得なくなっていく。
社有車を使用せずに営業。
パソコンの電源を落として仕事。
勤務の記録が残らないようにするための窮余の策
大東十則なるものがつい最近まで、朝礼時に大声で唱和されていた。
「取り組んだら放すな。目的完遂までは」
「広告の鬼」と呼ばれた電通の「鬼十則」とほぼ同じ内容だった。
電通社員の過労自殺が社会問題になった後、「大東十則」も廃止された。
「無実績で申し訳ありません」
契約が取れない時期が続くと、月初めの会議で言わされ、
業績へのプレッシャーから長時間労働をせざるを得なかった。
最も重い命を最も軽く扱い、人間の尊厳や自尊心まで奪ってしまうような
労働奴隷を作ることは許されない。
急成長した企業に往々にして現れる、
改ざん、隠蔽なども「してはいけないこと」なのだが、
自己保身と企業防衛の姿勢が改められなければ、失った信頼を取り戻すことはできない。
職業倫理や企業倫理の低下が一連の不祥事を起こす。
成熟社会の中に巣食う病根を根絶しない限り「住みよい社会」の実現はあり得ない。
(2018.07.11) (過酷労働 労働問題等№1)
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