北海道新幹線 津軽海峡を渡る
津軽海峡冬景色
この歌が発表されたころ、北への玄関口は「上野駅」だった。
確か上野駅の14、15、16、17番線あたりが東北本線の始発ホームだったように記憶してい。
長い列車が止まっていて、それに乗ると独特の雰囲気が漂ってくる。
タバコの煙が充満し、酒の匂いが漂い、方言が飛び交う。
♪上野発の夜行列車降りたときから…♪
終点青森駅で降り、ボーディング・ブリッジを渡り、
北へ向かう青函連絡船へと乗り継いで行く
♪ごらんあれが竜飛岬北のはずれと見知らぬ人が指をさす♪
青函連絡船から眺めた「津軽海峡」の風景である。
1983(昭和63)年3月13日、青函トンネルの開通に伴い、
青森―函館間113キロメートルを約4時間かけて就航した航路も運行終了となった。
青函連絡船から眺める竜飛岬や仏が浦の名称は映画「飢餓海峡」に登場する。
監督・内田吐夢 伴淳三郎、三国連太郎、高倉健、左幸子等が出演。原作・水上勉
世界最初の高速鉄道・東海道新幹線が東京―新大阪間を走り始めてから52年を経て、
ついに新幹線は北海道へ乗り入れることができた。
科学が進歩し時代が進むに従い、私たちは利便性を手に入れてきたが、
情緒という大切なものを失ってきた。
朝日新聞コラム・素粒子では「速さが情緒を追い抜いていく」と称した(3/26夕刊)。
夜行列車も青函連絡船も郷愁の彼方に去って行った。
最速4時間2分で走る北海道新幹線だが、一日10往復(飛行機は8往復、1時間20分~30分)。
最高時速:240㌔
東京からの料金:22,690円 (飛行機は27,100円~35,200円)
2030年度に札幌までの延伸を目指している。
午前6時35分、上り一番列車の東京行き「はやぶさ10号」は、満席の予約で
JR新函館北斗駅を出発。
午前6時32分、下り一番列車の新函館北斗駅行きの「はやぶさ1号」は、満席の予約で
東京駅を出発。
「ついに津軽海峡を通って北海道の地に乗り入れることになった」と、
JR東日本冨田社長のあいさつは感慨深げであった。
(2016.3.26記)
(つれづれに……心もよう№28)
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