映画「天空の蜂」(1) 息もつかせぬサスペンス
映画の冒頭から、緊張で息もつかせぬ映像が展開する。1995年夏5年以上の歳月をかけて開発完成した、自衛隊に配備予定の超大形ヘリコプターの領収飛行というお披露目の式典の直前、テロリストによって奪われてしまう。
粉塵を舞い上げ、遠隔操作で格納庫から出ていく冒頭のシーンからおそらく観客は画面にくぎ付け状態である。巨大な最新型ヘリが飛び立つシーンは圧巻。偶然にも紛れ込んだ少年を乗せたままヘリは、標的となった稼働中の原子力発電・高速増殖炉「新陽」の上空800㍍でホバーリングを始める。同時に犯人は政府をはじめとする関係機関に脅迫状を送り付ける。
強奪犯からのメッセージはこうだ。
「日本国内に存在するすべての原子力発電施設を停止し、ふたたび起動できない状態にせよ。従わなければ、大量の爆発物を積んだビッグB(大型ヘリ)を原子炉に墜落させる。燃料が無くなるまで、あと8時間。あなた方の賢明な決断を期待する。″天空の蜂″」
偶然にヘリに取り残された少年の救出作戦と強奪犯の要求を承諾するのかどうか、政府、救出作戦を検討する自衛隊特殊班、犯人逮捕に向けて捜査を展開する警察。
緊迫した状況の中で、観客のボルテージは一気に上がり、最後までこの緊張感は継続する。
導入部の概要ですが、仕事と家族、父と子の絆等たくさんの課題を提示したまま、緊張感は一気に上がっていく。
子ども救出劇はこの映画の大きな見どころであるが、次回に掲載します。
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