雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

卓球の愛ちゃん 

2018-11-15 19:55:36 | 昨日の風 今日の風

福原愛がブログで引退表明(2018年10月21日)
  
      静かで控えめな引退表明
 

    
        私は選手としての立場を、ここで一区切りつけることを決意しました。
    ………
    3
歳から卓球を始め、約26年の間、多くのことを学ばせていただきました。
     ………
   
   私が選手としてできることはやり切った、頑張り抜いた、という思いが強くなり、
   自分が選手としての立場でやるべき使命は果たせたかな、と感じるようになりました。
                              福原愛のブログ(2018.10.21)
より抜粋

 卓球女子の福原愛選手(29)が自身のブログで10月21日、現役引退を表明した。
スポーツの枠を超え、人々に愛されたヒロインが26年の現役生活に終止符を打った。日本の卓球界に残した功績は大きい。

 3歳9か月でラケットを握り始めた天才少女は、
10歳でプロ宣言、
11歳の時にはナショナルチームでの活動が始まる。

「オリンピックでは、アテネ、北京、ロンドン、リオ、と4度出場することができ、
日本代表として2個のメダルを獲得できたことを誇りに思います」。

 ブログでの語り口は、静かで控えめだ。
 2016年のリオオリンピックでは、女子シングルスで4位、女子団体で銅メダルを獲得したが、
 以後、選手として公式戦に出場することは一度もなく、2017年1月の全日本卓球選手権大会も欠場した。

 
2016年のリオオリンピックから二年が経ち、結婚や出産を経験し、日々育児に励みつつも、
 「競技のことが頭から離れることはありませんでした」と、心の経緯を語っている。

  何度もやめようかと考えたことはありましたが、
 「 一度も卓球を嫌いになることは無かった」という愛ちゃんだが、
 
  知らない内に私自身で勝手に感じていた肩の重みが、すっと抜けるような感覚があって、
  出来ることは全てやった。
  達成感と同時に、夫と一女の母としての安堵感が、
  卓球に代わる大切なものとして感じられ、
「自分が選手としての立場でやるべき使命は果たせたかな、と思うようになっても不思議はない。

こうした考えに至るまでの過程は、
天才と言われるようになるための血のにじむ様な練習と精進があったに違いない。
スポーツの世界は入れ替えが激しい。
頂点に立った瞬間、負われる身になってしまう。
技術と体力と精神力が三位一体とならなければトップの座は維持できない。

愛ちゃんの引退には、
力を出しつくした「燃え尽き症候群」ではなく、
さわやかな安堵感がある。

売れっ子の「天才子役」が国際派の俳優に成長し、スターがしのぎを削るハリウッドで、
アカデミー賞を取るような偉業だ。(朝日新聞編集委員・稲垣康介)

引退声明をしてなお、
「私は生涯卓球人なので、卓球という軸がぶれることは一生ありません」
と愛ちゃんは、卓球に寄せる思いを語る。
今、愛ちゃんの後を追うようにして卓球人生を歩んできた若い選手が
輝きを放ち始めている。
後進の進む道しるべとなって、
引退してなお卓球界を牽引して欲しいと思うのは、
多くの人たちの願いでもある。
         (2018.11.15)        (昨日の風 今日の風№91
)
 




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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