篆刻サークル「石門印会」の2月の講評が
先生から届きました。
2月の課題は「間中淡」(かんちゅうのたん
静かな生き方の中に名誉利欲を持たぬこと)
印の大きさ八分印(約2、5cm)
以下、先生の講評です。
所によって細線があるも細太変化の美として見られる。
氏独自の美意識が感じられるのが楽しい。
更に点画に変化があるのもいい。特異の白文印
文字、辺縁共にスッキリと無駄のない作。
逆に軽すぎた感もある。特に辺縁は三方が弱く、
下線位の強さがあったらと惜しまれる。
文字も各点画に伸展欲す。
丁寧に刻す姿勢は好感たり。印篆の確たる運刀みごと。
刀線の収めの形が疑問の所がある。今一度確認されたし。
「淡」字上下で二分の感あり。工夫を。
文字は小篆で優しく、辺縁はガッチリと印を引き締めて
安定す「間」の「月」字形一考の余地あり。
「淡」字サンズイが安定せず。一工夫欲す。
右辺縁を借辺にした工夫やよし。左辺にも借辺の場が
あれば尚よかったが。刀味、文字配置は中々のもの。
辺縁変化がうまい。ベテランの味十分にあり。
文字の点画線が他字の領域に入り込む個性的な印である。
よく伸展し柔和さ演出す。一部界線が刻され変化を
表出する。激辺変化に力強さ出た。
金文をゆったりと配し余白が美しい。金魚の泳ぎを
見る思いがする。楽しさが伝わってくる好印なり。
辺縁は打撃が多くややうるさく感じる。
「過ぎたるは・・・」を考えて。
小篆を伸びやかに刻した秀逸作。分間布白も程よく
安定抜群たり。左辺にも欲しかった。辺縁太く
力強さが圧感たり。上下に変化あってよい。
周縁界線を太く、文字と一体化して風趣豊かな刻である。
鋭味をカットした事で秦代古印の味を出している。
あえて撃辺せぬのも効用あり。「淡」字の造りいかが。
一見して文字の造りの変化を自在に成していることに
驚嘆する。朱の空間のとりかたも実に見事である。
「中・淡」字の大胆な構成はすばらしい。
辺縁変化、白点もいい。
小篆を用い、分間布白を十二分に考慮した秀作。
「間」字の「月」の伸展の見事さはすばらしい。
左右辺縁の借辺もさすがにうまい。
周縁界線を回しているが、やや弱く、効果は薄い。
なくてもよかったか。配字、刻は共に秀逸なるも、
少し単調に終わったとみる。修正の余地はありそうである。
文字、辺縁共に重厚さ感じさせてすばらしい。
氏の今までの作と変化したと思う。この作風を
大切にして欲しい。文字に変化細太をつけ、
一種遊んでみるのもいい。
柔和な小篆の作にて刀味に秀る「中」やや扁平になったか。
下辺中央の欠けが惜しまれる所である。他の所でも
欠損をつくればめだたない。お試しあれ。
秦代の古印をよく研究して、その趣をよく出して見事。
辺縁は圧倒的な量感を出している。文字は細線ながら
強さと品格を表出している。
先生から届きました。
2月の課題は「間中淡」(かんちゅうのたん
静かな生き方の中に名誉利欲を持たぬこと)
印の大きさ八分印(約2、5cm)
以下、先生の講評です。
所によって細線があるも細太変化の美として見られる。
氏独自の美意識が感じられるのが楽しい。
更に点画に変化があるのもいい。特異の白文印
文字、辺縁共にスッキリと無駄のない作。
逆に軽すぎた感もある。特に辺縁は三方が弱く、
下線位の強さがあったらと惜しまれる。
文字も各点画に伸展欲す。
丁寧に刻す姿勢は好感たり。印篆の確たる運刀みごと。
刀線の収めの形が疑問の所がある。今一度確認されたし。
「淡」字上下で二分の感あり。工夫を。
文字は小篆で優しく、辺縁はガッチリと印を引き締めて
安定す「間」の「月」字形一考の余地あり。
「淡」字サンズイが安定せず。一工夫欲す。
右辺縁を借辺にした工夫やよし。左辺にも借辺の場が
あれば尚よかったが。刀味、文字配置は中々のもの。
辺縁変化がうまい。ベテランの味十分にあり。
文字の点画線が他字の領域に入り込む個性的な印である。
よく伸展し柔和さ演出す。一部界線が刻され変化を
表出する。激辺変化に力強さ出た。
金文をゆったりと配し余白が美しい。金魚の泳ぎを
見る思いがする。楽しさが伝わってくる好印なり。
辺縁は打撃が多くややうるさく感じる。
「過ぎたるは・・・」を考えて。
小篆を伸びやかに刻した秀逸作。分間布白も程よく
安定抜群たり。左辺にも欲しかった。辺縁太く
力強さが圧感たり。上下に変化あってよい。
周縁界線を太く、文字と一体化して風趣豊かな刻である。
鋭味をカットした事で秦代古印の味を出している。
あえて撃辺せぬのも効用あり。「淡」字の造りいかが。
一見して文字の造りの変化を自在に成していることに
驚嘆する。朱の空間のとりかたも実に見事である。
「中・淡」字の大胆な構成はすばらしい。
辺縁変化、白点もいい。
小篆を用い、分間布白を十二分に考慮した秀作。
「間」字の「月」の伸展の見事さはすばらしい。
左右辺縁の借辺もさすがにうまい。
周縁界線を回しているが、やや弱く、効果は薄い。
なくてもよかったか。配字、刻は共に秀逸なるも、
少し単調に終わったとみる。修正の余地はありそうである。
文字、辺縁共に重厚さ感じさせてすばらしい。
氏の今までの作と変化したと思う。この作風を
大切にして欲しい。文字に変化細太をつけ、
一種遊んでみるのもいい。
柔和な小篆の作にて刀味に秀る「中」やや扁平になったか。
下辺中央の欠けが惜しまれる所である。他の所でも
欠損をつくればめだたない。お試しあれ。
秦代の古印をよく研究して、その趣をよく出して見事。
辺縁は圧倒的な量感を出している。文字は細線ながら
強さと品格を表出している。