ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

すべては今日がきっと

2021-02-11 22:02:48 | 
昨日破れた夢は、明日の夕陽を美しくする
すべては今日がそうしてくれる

昨日の美しい少女は、明日にはいなくなる
少女の場所には品の良い老婆が佇んでいるだけだ
すべては今日がそうしてしまう

昨日の深い悲しみは、明日の限りない優しさとなる
すべては今日がそうしてくれる

昨日の惜しみない喝采は、明日の膨大な失望となる
すべては今日がそうしてしまう

昨日の痛いほどの雨よ
明日の鮮烈な虹となれ
すべては今日がきっと
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さよならオグリ

2021-02-11 18:10:38 | 
もういまから20年も前になるんだね
君はもう限界とみんなに思われていた
僕もその一人だった
無理もない
芦毛の怪物といわれた面影がもう君から消えていたから

だから驚いたよ
そして本当に嬉しかった
若き天才を背に乗せた君は見事に復活したよね

君が死んだことを知ったよ
足は痛かったろうね
そんな中で真っ白になった体を横たえて君は最後に何を思った?
力を漲らせて走った若き自分か
それともあの最後に聞いた君の名を呼ぶ大歓声か

そういえば君は一言も話してくれなかったね
だから美しかった
最後まで何も言わずに

でもあの頃を知る人々はきっと思っているよ
「オグリ、ありがとう」って
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残酷な真実の隣で

2021-02-11 15:12:05 | 
弱くて脆い自分を
何とか少しでもまともに見せようと
格好つけようとして
あたふたしている僕の姿は
滑稽で笑える
可笑しくて、何故だか涙さえ出てきそうなほど

戦争か平和なら平和がいいのだろう
ただ、今は平穏が欲しい
戦争よりも平和よりも、平穏が欲しい
残酷な真実の隣で眠っていたい
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生存本能

2021-02-11 12:57:33 | 
威張り散らしてる奴らは、そこらに転がる尖り石のようで
精一杯の人々は口を動かす暇もない

最終の夕日に飛び乗って
暗闇の中へ沈む
深い海に潜り込み、束の間の夢を見終えたら
新しい太陽にしがみつき
思い切って地上に舞い降りて
虫のように手足をばたつかせながら進む

ぼやけた未来のその先の
安否さえ分からぬ光を求めて
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーー
将棋の朝日オープン準決勝、渡辺名人対藤井二冠戦は藤井二冠の勝利でした。それにしても大激戦でした。
評価値なしの棋譜だけを見ていたのですが、やっぱり楽しいですね。渡辺さん有利だと思っていたので、結果は意外でした。さすがは藤井君と言うしかないすが、渡辺さんもすごかったです。藤井君には決勝も頑張ってもらいたいです。
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そのうち春は来るのだろう

2021-02-11 10:30:05 | 
不幸な揺り籠に酔ったまま
僕はまた朝を迎える

気の早い君は無邪気に春を探してた
そんな時に僕は別れの切り出しを探してた
気の早い君に捨てられる前に

澄み渡った空の下に君がいる奇跡と
霞みがかった空の下に君がいない寂しさが
せめぎ合って風がビュービュー泣いていた
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