INSIDE SORAMAME

福岡のバスのことなど・・

素顔のままで(17)

2010年01月27日 |    ┣ 素顔のままで
(つづき)
福岡県春日市の「バスセンター」。

「バスセンター」の前にも後にも何もコトバは付かず、単に「バスセンター」である。

春日市コミュニティバス(各バス停の標柱は「コミュニティーバス」と「ー」が入っている)「やよい」の起点(兼終点)であり、「やよい」以外の交通機関は停車せず、コミュニティバスだけのための「バスセンター」である。
春日市は、市の東端部に市役所があることから、この「バスセンター」は市役所併設ではなく、市域のほぼ中央部、文化センター、図書館、スポーツセンター等が集まる大谷地区に立地している。

「やよい」は、全5路線(桜ヶ丘線、須玖線、上白水線、平田台線、春日原線)あり、全ての路線とも1周の所要時間が35分(運賃は100円均一)である。
「バスセンター」の発車時刻(45分間隔)、到着時刻も全て同一で、到着の10分後に発車するようになっていて(左回り・右回りが交互運行なので、左回り到着の10分後に右回りが発車する)、ルート、ダイヤともに、かなり「作り込まれている」感じがする。
「商品があって価格を決める」という従来の商売に対して、「価格があって商品を決める」100円ショップのように、この「やよい」も「路線があってダイヤを決める」というよりは「ダイヤがあって路線を決める」という感じだろうか。

この「やよい」、いつも結構お客さんが乗っていて、採算がとれるかは別として、市民の足としてかなり定着しているように見える。

「やよい」には、「乗継カード」というシステムもあり、「バスセンター」において、到着直後(10分後)に発車するバスに乗り継ぐ場合、次のバスの運賃については無料となっている(前のバスを降りる際に「乗継カード」をもらって、次のバスに乗る際に運転士さんに渡す)のだが、このシステムも形骸化しておらず、ちゃんと機能している。

春日市のように、人口密度が高く、都市部と山間部・農村部のような人口の偏りがなく市のほぼ全域に人が住んでいるような都市だからこそ、このような系統だったシステムが成り立ち得るといえるのかもしれない。
お隣りの那珂川町でも、昨年10月から走り出したコミュニティバス「かわせみ」が、「北西部ルート」と「北東部ルート」の2系統で、「やよい」と同じようなシステムを採用しているが、もしこれに「南部ルート」を絡めようとすると(「南部ルート」の計画があるかは知りませんが)、バランスを取るのが難しそうな気がする。

ちなみに、
「かわせみ」⇔博多南駅⇔「やよい」⇔西鉄春日原~(徒歩)~大野城サティ⇔「まどか」(大野城市コミュニティバス)⇔水城ヶ丘入口~徒歩~水城ヶ丘中央公園⇔「まほろば」(太宰府市コミュニティバス)
という乗り継ぎもできるのでお試しください(あ、上記「乗継カード」は使えませんけど…)。
(つづく)
コメント (6)
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