(つづき)
・茶山線の再編
「14番」「114番」「140番」がさらに縮小へと向かう。
まず、現在、平日に都心行き2本、郊外行き2本(深夜バスを含む)が運行されている「14番」が、都心行き(西油山ハイツ→那の津四丁目)の1本だけとなり、
深夜バスは「114番」に振り替えとなる。
「14」の頭に「1」を付けた「114番」、末尾に「0」を付けた「140番」と、茶山線の“原形”たる「14番」だが、もうその原形をほとんど留めていない。
次に、「114番」に西油山ハイツを複乗して早良営業所に向かう系統が新設となり、郊外行きで見ると、
金山団地を複乗する片江営業所行き
金山団地を複乗せず、西油山ハイツを複乗する早良営業所行き
金山団地を複乗せず、西油山ハイツを複乗しない早良営業所行き
金山団地を複乗しない西油山ハイツ行き
金山団地を複乗しない片江営業所行き(深夜バス。「14番」から振り替え)
という5パターンとなる。
約4年半前の記事で、
“バス路線を新たに展開していくという「攻め」の姿勢から、現存する路線だけはなんとかして維持するという「守り」の姿勢への転換傾向がより強くなれば、少ない本数でより多くの場所を結ぶ必要が出てくるため、このような「寄り道」路線はまた増えていくものと思われる。
福岡市郊外の人口減少がもし顕著になれば、何十年か先には、都心から来た「3番」が星の原団地やさわら台団地に「寄り道」してから脇山方面に向かうような時代がやって来るかもしれない”
と書いたことがあったのだが、星の原団地は既に昨年複乗化されており(本数的にはわずかですが)、「複乗」の波が押し寄せるスピードは予想以上に速い。
次はどこが複乗化されるでしょうか??
「140番」については、郊外行きが、現在の3系統から1系統のみに集約され(全便が「金山団地を複乗する片江営業所行き」に)、都心行きについても、平日と土曜は吉塚営業所行きのみ、日曜祝日は天神行きのみとなる。
そして、全体的に減便となり、平日の「茶山から六本松」で見ると、現在の平日92本から73本へ、約2割の減となっている。
郊外に大学や病院があることから、これまでは、多くの本数を走らせても往路・復路ともに座席が埋まっていた片江営業所管内の路線だが、地下鉄七隈線開業で事態は大きく変わり、「効率化」が至上命題となっている感じだ。
片江営業所の存続自体が危ぶまれる状況になることもありそうである。
・「97番」の廃止
「姪浜駅南口~都橋~下山門~中村~拾六町団地~野方」を運行する「97番」が廃止となる。
「507番」が姪浜駅南口を経由するようになり、“姪浜駅から「97番」じゃなきゃ行けない場所”というものがなくなったため、合理性の観点からは致し方ないのかもしれないが(野方~下山門は直通がなくなるので、全く問題がないというわけではありません)、運行時間帯や本数を考慮すれば、利便性は低下する。
また「507番」は、昭和バスの下山門線(城の原線)を引き継ぎ、試行期間の延長を繰り返しながら運行を継続している路線であることから、「97番」廃止により、旧昭和バスのエリア(十郎川西岸)だけでなく、対岸のこれまでずっと西鉄バスが走ってきたほうの「下山門」地区にまで路線存続の危機が波及すると捉えると大問題ということになる(まあ「507番」がもし廃止になるようなことになっても、「97番」を復活させるだけのことなのかもしれませんが)。
旧西区が分割された昭和57年に、金武・羽根戸地区と新西区役所がある姪浜地区(内浜)を結ぶことを目的として運行を開始した「97番」。
幾度もの使命の変化、それに伴うルートの変更を繰り返しながら今日(こんにち)まで運行を継続した。
私のバスへの関心の歴史ともほぼ符合する路線だったのだが、ついに31年の歴史にピリオドである。
・「202番」の野方行き廃止
2年前に、それまでの「原北中学校前」起終点から、一部が「~小田部五丁目~壱岐農協前~橋本~木の葉モール橋本北口~大河原~野方」へと延長されていた「202番」だが、今回その延長部分なくなり、全てが「原北中学校前」起終点へと逆戻りである。
当時の記事では、
“「202番」の新たな系統は、博多駅や六本松でも時刻表では「野方行き」として案内されている。
野方が終点なので間違いではないのだが、「野方」に行くには明らかに遠回りなので、時刻表の「行先」欄は「むろみ団地方面」や「むろみ団地・野方」とでもしないと、室見団地に行きたい人をとりこぼして、かつ、野方に行きたい人が間違って乗って迷惑を被るという踏んだり蹴ったりな状態にもなりかねない気がする”
と書いていた。
それが理由で廃止という訳ではないのかもしれないが、乗り間違いが多かったことは確かなようだ。
・小ネタ2
「22N」に運輸支局経由土井営業所行きが、「77番」には土井営業所行きが登場。
「多様な選択肢提供のためのYKF」というよりは「運用の都合によるYKF」という感じ。
(つづく)
・茶山線の再編
「14番」「114番」「140番」がさらに縮小へと向かう。
まず、現在、平日に都心行き2本、郊外行き2本(深夜バスを含む)が運行されている「14番」が、都心行き(西油山ハイツ→那の津四丁目)の1本だけとなり、
深夜バスは「114番」に振り替えとなる。
「14」の頭に「1」を付けた「114番」、末尾に「0」を付けた「140番」と、茶山線の“原形”たる「14番」だが、もうその原形をほとんど留めていない。
次に、「114番」に西油山ハイツを複乗して早良営業所に向かう系統が新設となり、郊外行きで見ると、
金山団地を複乗する片江営業所行き
金山団地を複乗せず、西油山ハイツを複乗する早良営業所行き
金山団地を複乗せず、西油山ハイツを複乗しない早良営業所行き
金山団地を複乗しない西油山ハイツ行き
金山団地を複乗しない片江営業所行き(深夜バス。「14番」から振り替え)
という5パターンとなる。
約4年半前の記事で、
“バス路線を新たに展開していくという「攻め」の姿勢から、現存する路線だけはなんとかして維持するという「守り」の姿勢への転換傾向がより強くなれば、少ない本数でより多くの場所を結ぶ必要が出てくるため、このような「寄り道」路線はまた増えていくものと思われる。
福岡市郊外の人口減少がもし顕著になれば、何十年か先には、都心から来た「3番」が星の原団地やさわら台団地に「寄り道」してから脇山方面に向かうような時代がやって来るかもしれない”
と書いたことがあったのだが、星の原団地は既に昨年複乗化されており(本数的にはわずかですが)、「複乗」の波が押し寄せるスピードは予想以上に速い。
次はどこが複乗化されるでしょうか??
「140番」については、郊外行きが、現在の3系統から1系統のみに集約され(全便が「金山団地を複乗する片江営業所行き」に)、都心行きについても、平日と土曜は吉塚営業所行きのみ、日曜祝日は天神行きのみとなる。
そして、全体的に減便となり、平日の「茶山から六本松」で見ると、現在の平日92本から73本へ、約2割の減となっている。
郊外に大学や病院があることから、これまでは、多くの本数を走らせても往路・復路ともに座席が埋まっていた片江営業所管内の路線だが、地下鉄七隈線開業で事態は大きく変わり、「効率化」が至上命題となっている感じだ。
片江営業所の存続自体が危ぶまれる状況になることもありそうである。
・「97番」の廃止
「姪浜駅南口~都橋~下山門~中村~拾六町団地~野方」を運行する「97番」が廃止となる。
「507番」が姪浜駅南口を経由するようになり、“姪浜駅から「97番」じゃなきゃ行けない場所”というものがなくなったため、合理性の観点からは致し方ないのかもしれないが(野方~下山門は直通がなくなるので、全く問題がないというわけではありません)、運行時間帯や本数を考慮すれば、利便性は低下する。
また「507番」は、昭和バスの下山門線(城の原線)を引き継ぎ、試行期間の延長を繰り返しながら運行を継続している路線であることから、「97番」廃止により、旧昭和バスのエリア(十郎川西岸)だけでなく、対岸のこれまでずっと西鉄バスが走ってきたほうの「下山門」地区にまで路線存続の危機が波及すると捉えると大問題ということになる(まあ「507番」がもし廃止になるようなことになっても、「97番」を復活させるだけのことなのかもしれませんが)。
旧西区が分割された昭和57年に、金武・羽根戸地区と新西区役所がある姪浜地区(内浜)を結ぶことを目的として運行を開始した「97番」。
幾度もの使命の変化、それに伴うルートの変更を繰り返しながら今日(こんにち)まで運行を継続した。
私のバスへの関心の歴史ともほぼ符合する路線だったのだが、ついに31年の歴史にピリオドである。
・「202番」の野方行き廃止
2年前に、それまでの「原北中学校前」起終点から、一部が「~小田部五丁目~壱岐農協前~橋本~木の葉モール橋本北口~大河原~野方」へと延長されていた「202番」だが、今回その延長部分なくなり、全てが「原北中学校前」起終点へと逆戻りである。
当時の記事では、
“「202番」の新たな系統は、博多駅や六本松でも時刻表では「野方行き」として案内されている。
野方が終点なので間違いではないのだが、「野方」に行くには明らかに遠回りなので、時刻表の「行先」欄は「むろみ団地方面」や「むろみ団地・野方」とでもしないと、室見団地に行きたい人をとりこぼして、かつ、野方に行きたい人が間違って乗って迷惑を被るという踏んだり蹴ったりな状態にもなりかねない気がする”
と書いていた。
それが理由で廃止という訳ではないのかもしれないが、乗り間違いが多かったことは確かなようだ。
・小ネタ2
「22N」に運輸支局経由土井営業所行きが、「77番」には土井営業所行きが登場。
「多様な選択肢提供のためのYKF」というよりは「運用の都合によるYKF」という感じ。
(つづく)