スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

凱旋門賞&身体の完全性

2008-10-06 20:52:33 | 海外競馬
 日本時間で昨日深夜,パリのロンシャン競馬場で争われた第87回凱旋門賞GⅠ。フランス遠征中のメイショウサムソンを含む16頭で争われました。
 メイショウサムソンは発走直後は好位にいたのですが,どうもその後で不利があったようで位置取りを下げ,かなり後方の内からレースを進めました。直線もそのまま内を突いて進出を図りましたが伸びを欠き,10着という入線になっています。
 勝ったのはメイショウサムソンのすぐ前でレースをしていたZarkavaで,こちらは直線で馬場の半ばまで持ち出して追われるとよく伸び,内で争う各馬を尻目に悠々と抜け出しています。3歳牝馬がこのレースを勝つのは26年振りとのこと。今年のサンクルー大賞GⅠで,Duke of Marmaladeを降して優勝していたイギリスのYoumzainがゴール前で内の2頭を捕えて2着,Soldier of Fortuneと伏兵のIt's Ginoが同着で3着を分け合っています。
 メイショウサムソンも瞬発力に優るというタイプの馬ではありませんから,道中の位置取りは,レースですから仕方のない面もありますが,やや不本意ではあったでしょう。また,個人的には前哨戦も使っておいた方がよかったとは思います。ただ,いずれにしても今年はメンバーが強力で,勝ち負けというところまでは難しかったのではないでしょうか。

 明日は金沢で白山大賞典。上位はおそらく4頭で,順番はスマートファルコン◎,サカラート○,マルヨフェニックス▲,ヤマトマリオン△。ダイナミックグロウ△にもチャンスはありそうです。

 スピノザの哲学では,完全性すなわち実在性というのは,力という観点からみた場合の事物の本性にほかならないと僕は考えています。よって僕は,人間の身体の完全性とは,人間の身体の力であると考えます。ただしこのとき注意しなければならないのは,スピノザはいかなる意味でも,たとえそれが神のものであったとしても,力というのをただ現実的なものとしてのみ認め,可能的なものあるいは潜在的なものとしては認めませんので,この場合にも,人間の身体の力とは,人間の身体が現実的になし得ることというように理解しなければならないということです。したがって,人間の身体が一般的な意味でなし得ることというのと,各々の人間の身体が個別になし得ることというのを混同せず,明確に区別しなければならないということになります。
 このことは,人間の身体の本性というものが,実際には二様の意味で理解され得るということを意味していると思います。すなわち,スピノザの哲学における人間の身体の本性ということのうちには,すべての人間の身体に共通するような要素としての人間の身体の本性と,ある人間の身体の本性ということのふたつの意味があるのです。実際,個々の人間の身体の本性に異なる面があるということについては,スピノザが第三部定理五七で示しているといえるでしょう。そこで,何が一般的な人間の身体の本性に属し,何が個別の人間の身体の本性に属するのかということを考えなければいけません。
コメント
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