スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ブリーダーズカップクラシック&認識の連結

2008-10-27 19:37:22 | 海外競馬
 再渡米した後,試走のアローワンス競走を勝ったカジノドライヴが出走したブリーダーズカップクラシック。発走は日本時間で昨日の朝8時前でした。
 あまり発走がよくない馬という印象があったので多頭数での2番枠というのを不安に感じていたくらいなのですが,むしろ好発。内の馬も行きませんでしたので逃げるという形になりました。おそらく前半の1000メートルを59秒台で通過しているものと思われますので,そんなに速いペースではなかったように思います。ただ,4コーナーで外の馬に捕まえられるともう余力がなかったようで,あとは追われることなく,最下位での入線になりました。tomo-kaiさんも書かれているように,このレベルのレースで日本の馬が逃げたというのはひとつ特記しておくべきことであり,レースには参加できましたが,結果は完敗で,はっきり能力が足りなかったとみていいでしょう。2番手で続いたFairbanksが10着,やはり前にいて,この中では上位の力があったと思われるDuke of Marmaladeも9着でしたので,ペースうんぬんではなく,前の組には辛いレースであったかもしれません。
 Curlinはコーナーの中間で仕掛け,直線では一旦は先頭に立ちましたが,内からHenrythenavigator,外からはRaven's Passに交わされ,ヨーロッパ勢では3番手と見られていたRaven's Passが優勝。2着もHenrythenavigatorでヨーロッパ勢のワンツー。Curlinは最後でアメリカのTiagoにも抜かれて4着。動くのが少し早すぎたということもできますが,プロライド馬場の影響もあったかもしれません。どうもこの馬場は,アメリカのダート馬よりもヨーロッパの芝馬の方が高い適性を示すように思われ,今後の世界の競馬の趨勢が変化していくことを予感させるような結果でした。

 明日は千葉記念の決勝です。並びは矢口-兵藤の群馬,海老根-新田の南関東,吉田-金子-富永の愛知,三宅-藤野の西国。優秀では失敗していますが,金子選手から。

 人間はある事物を認識すると,多くの場合にはその認識を原因として別の認識へと移行します。これは経験的に疑い得ないところでしょう。そして第三部定理九が示すように,善悪の認識はそれが十全な観念であるか混乱した観念であるかということを問いませんので,ここではこの認識の連結を,ある人間の精神のうちにおける十全な観念から十全な観念への連結と理解しても,また混乱した観念から混乱した観念への連結と理解しても構いません。いずれの場合にしても,この認識の連結というものが,第一義的には善であるところのものを悪であるとみなしたり,逆に第一義的には悪であるところのものを善とみなすようなことを生じさせる場合があるのです。
 今,ある人間がいて,この人間の精神のうちにAという観念が生じることによって,このAを原因としてBという観念が発生すると仮定します。そこでたとえば,この人間はAという観念によって大なる完全性に移行するが,Bという観念によっては小なる完全性に移行するとしましょう。そして分かりやすくするために,小なる完全性への移行の方がより大きな移行であるとします。つまりAの認識によって喜びを感じるが,Bの認識によってより大きな悲しみを感じると仮定するわけです。するとこの人間にとって,Aは第一義的には善ですけれども,必然的にBというより大きな悲しみをもたらす原因なのですから,むしろこの人間はAのことを悪と認識するようになるでしょう。このような仕方によっても,人間は第一義的には善であるようなものを悪であると認識するケースが生じ得るのです。そしてもちろん逆に,同じような認識の連結によって,第一義的には悪であるところのものを,むしろ善であると認識する場合も生じ得ます。
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