ちょっと引っ掛かる部分があったので、補足。
「自然選択 の大部分が現状を維持する方向に働いており、したがって、進化というのはきわめて保守的な性質をもつのです。」
布山 喜章 (ふやま よしあき) 進化をめぐるさまざまな誤解 より。
現在の自然環境というのは、過去の地球環境の変化と較べれば安定性が高いため。結果的に進化(変化)が環境適応にとってあまり有利に働かないため、外見的に保守的に「見える」のであって。進化が常に保守的であることの証明にはなっていません。
ヒトの体内で菌類が薬剤耐性を持つ過程というのは、いわば環境の激変状態にさらされている状態であるために起こるのであり。変化の多様性というのは環境激変の際にたまたま生き残れた生物種にとっては必要な性質だった結果であり。菌類やウイルスのように増殖能力の高い種程変異性が高く、「保守的」とは言えません。
増殖能力や繁殖能力の高い種の生物の場合、変異によって次世代の何割かが生存に適さないとしても、結果的には変異性が大きくても種が保存されるためには問題を生じず、時折発生する自然環境の激変にも適応することが可能であるため、結果的に遺された性質だと言えます。
◇ こっからは補足というよか、そこから発展したおいらの考えだけど。
「生物は下等なものから次第に高等なものに進化してきたというもう一つの誤解がもとになり、さらに高等な生物は下等な生物より優れているのだろうという人間の勝手な思い込みがあるからでしょう。 」
生物種に対して「下等」などの順位付けをしたがることも、本能的な社会形成習性が促す順位欲が作用していると考えられる。
「勝手な思い込み」に基づいた論証であっても、「思い込み」という固定観念を満足させられると、そこで論理検証性が停止してしまう性質が「ヒト」の脳にはあり。こうした性質は他の様々な誤解においても見られる原因です。
ヒトは「長い間」とか「多数」という事柄に対して、観念的な安心感や満足感を感じるようになる性質があります。そのため、どんなに論理的に間違っていても、ある種中毒のように刷り込まれた観念に執着しがちなのです。
Ende;
「自然選択 の大部分が現状を維持する方向に働いており、したがって、進化というのはきわめて保守的な性質をもつのです。」
布山 喜章 (ふやま よしあき) 進化をめぐるさまざまな誤解 より。
現在の自然環境というのは、過去の地球環境の変化と較べれば安定性が高いため。結果的に進化(変化)が環境適応にとってあまり有利に働かないため、外見的に保守的に「見える」のであって。進化が常に保守的であることの証明にはなっていません。
ヒトの体内で菌類が薬剤耐性を持つ過程というのは、いわば環境の激変状態にさらされている状態であるために起こるのであり。変化の多様性というのは環境激変の際にたまたま生き残れた生物種にとっては必要な性質だった結果であり。菌類やウイルスのように増殖能力の高い種程変異性が高く、「保守的」とは言えません。
増殖能力や繁殖能力の高い種の生物の場合、変異によって次世代の何割かが生存に適さないとしても、結果的には変異性が大きくても種が保存されるためには問題を生じず、時折発生する自然環境の激変にも適応することが可能であるため、結果的に遺された性質だと言えます。
◇ こっからは補足というよか、そこから発展したおいらの考えだけど。
「生物は下等なものから次第に高等なものに進化してきたというもう一つの誤解がもとになり、さらに高等な生物は下等な生物より優れているのだろうという人間の勝手な思い込みがあるからでしょう。 」
生物種に対して「下等」などの順位付けをしたがることも、本能的な社会形成習性が促す順位欲が作用していると考えられる。
「勝手な思い込み」に基づいた論証であっても、「思い込み」という固定観念を満足させられると、そこで論理検証性が停止してしまう性質が「ヒト」の脳にはあり。こうした性質は他の様々な誤解においても見られる原因です。
ヒトは「長い間」とか「多数」という事柄に対して、観念的な安心感や満足感を感じるようになる性質があります。そのため、どんなに論理的に間違っていても、ある種中毒のように刷り込まれた観念に執着しがちなのです。
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