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くも膜下出血ー症状 その2

2008年05月27日 | くも膜下出血
前回の症状の続きです。
最近くも膜下出血の見逃しが訴えられたという報道がありました。
この医師は「突然の頭痛で患者さんがCTを撮ってほしいと希望しているのに撮らなかった」ということです。
しかもこの記事に関して医師の掲示板で「突然の頭痛というだけでCTなんか普通は撮らない」とする医師が多かったのです。
とても驚きました。
皆さんの中には「医者はすべての病気に精通しているはず」と思われている方がおられるかもしれません。
しかし違うのです。
医者になりたての頃、研修医の頃を過ぎると、自分の専門分野以外は、だんだん疎くなるのです。
ですから頭の病気は頭の医者に、おなかの病気はおなかの医者に診てもらうのが一番いいのですよ!
医者が当てにならないのなら自分が勉強すればいいのですが、それにも対応してくれないとするとお手上げですね。(;;)

実は軽いくも膜下出血はCTでも見にくいのです。
専門医でないために見逃してしまうことがあります。
「突然の頭痛」は迷わず脳外科を受診してくださいね。

では重症の場合はどうでしょうか?
頭痛を訴えた後、意識障害のため急に倒れてしまいます。
一時的な意識障害の場合と、意識が戻ってこない場合があります。
またくも膜下出血の15%は即死すると言われていて、夜間に起きた場合などは原因不明とされてしまう場合があります。
怖いですね。
コメント (1)
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